人間は、日々の生活の中で、様々なストレスを受けています。それは、からだにも心にも不快な刺激であり、その結果起こる「ひずみ」が「ストレス」です。
「ストレス」の強さは、「心理的負担の強度」として表すことができます。
たとえば、「強いストレス」として分類できるものに、大きな病気や、ケガ・仕事上での大きなミス・天災や火災に遭った、などがあげられ、「中程度のストレス」としては、仕事内容や仕事量の大きな変化・転勤・収入の減少・人間関係のトラブル・などがあげられます。
さらに「弱いストレス」としては、子供の入試・定年退職・勤務形態の変化・自分の昇進などがあげられます。これは、一般的なストレスの度合いであり、受け止める方の性格や体調などによってさらに強く感じたり、感じなかったりすることがあります。
強く感じやすい人、感じにくい人それぞれ個人差が大きいと思われますが、人よりもストレスを強く感じやすいかな…と思える方は、より注意が必要です。
ストレスを受けても、イライラしてゆくうちにいつの間にかストレスがなくなってしまえば何の問題もないのですが、ストレス状態が長引くと、心身の調子をいっそう悪くしてしまうことにもなりかねません。
ストレスは、1.警告期→2.抵抗期→3.疲憊期(ひはいき)を経て進んでゆきます。早い段階で心の注意信号を読み取り、ストレス対策を立てられるようにしたいものです。
今回は、第1段階の「警告期」について考えて見ましょう。
この「警告期」では、ほとんどの人は自覚がありません。ただ、精神的には疲れていなくてもからだの方はひそかに危険信号を発しています。「プチストレス」とでもいいましょうか……。
たとえば、「疲れた」「ちょっと体調が悪い」「イライラする」「物忘れが多い」「ミスが多くなる」「肩がこる」などの症状が現れていたら、要注意です。本人は自覚していないのですが、このような様子を客観的に発見したら、周囲の人が温かく支えてあげることが必要です。たとえば、「話を聞いてあげる」「休養をとらせる」「専門家に相談させる」などです。
ストレス解消に一番良いのは、休養することなのでしょうね。そして、心を開いて話しができる相手にゆっくり話を聞いてもらうことでしょう。