高齢の認知症患者のグループホームに設置されている照明を、概日リズムを調整できるレベルまで明るくすると、認知機能、気分、行動、活動制限、睡眠などの問題に、ささやかではあるが好ましい影響が及ぶことが示された。オランダの王立オランダ科学アカデミーのRixt F. Riemersma-van der Lek氏らの報告で、詳細はJAMA誌2008年6月11日号に掲載された。
著者らは、認知機能や睡眠などと概日リズムの間に関係が示されていることから、リズム調整作用を持つ明るい光とメラトニンが症状軽減に役立つのではないかと考えた。そして光とメラトニンをそれぞれ単独で、または併用した場合に、認知症およびそれ以外の症状の進行に影響が見られるかどうかを調べる多施設無作為化試験を行った。