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「患者さんを、もっときれいにして差し上げよう!」

1年ほど前、Nさんが所属する病棟で決まった看護テーマです。「まずは口から」
ということになり、口腔ケアが強化されることになりました。

 当時、学会発表で聞いた口腔ケアの話に、感動したばかりだったNさん。自ら
先頭に立って、口腔ケアの導入に取り組み始めたのです。

 「経管中の患者さんの口腔清掃法は?」「ひどい口腔乾燥への対応はどうすれ
ばいい?」
 同僚の看護師たちと話し合ってみると、みんな同じような悩みを抱えていまし
た。

 さっそく看護手順を作り、勉強会を開いて手技や知識を統一。また、口腔ケア
の専用ワゴンを設けて、手順マニュアルからケア用品まで一式を備え付けました。
こうして新人からベテランまで、いつでも同じケアが可能になっていったのです。

 口腔ケアの成果は、徐々にあらわれました。みんなが悩んでいた、口腔乾燥に
より口蓋にこびりついた痰の除去や、舌苔ケアによる口臭の軽減、また患者さん
の明るい表情、目の輝き。お見舞いに来られたご家族にも、笑顔がふえました。

 「口がきれいになって心地いいという体験を何度もすると、患者さんが変わっ
てくるんです」。
 Nさんは口腔ケアにより得られるメリットのなかでも、この点に注目。

 「以前はなかなかケアさせてくれなかった患者さんが、自分から口を開けてく
れるようになったんです。心地よい体験がスタッフへの信頼感へつながっていく、
これは口腔ケア以外の治療やケアにもよい影響を与えます」

 口腔ケアにより変わっていく患者さんの様子を、楽しそうにお話されるNさん。
“きれい”にする口腔ケアが定着してきた今、次の目標をお聞きしてみました。

 「ひと口でもふた口でもいいから、口からおいしく食べていただきたい!」

 間髪入れず、きっぱりと答えたNさん。摂食・嚥下機能向上に向けての新しい
計画が、すでに頭の中にはたくさん詰まっているようでした。

キシリトール入りチョコを作ったよ

砂糖に比べむし歯予防効果が高い甘味料キシリトールを使ったチョコレート作りを行った。最初にキシリトールについて説明。虫歯の原因となる酸を作り出さない特徴を挙げる一方で、歯磨きをしなければむし歯になることを強調し、日頃の歯磨きの重要性を訴えた。その後、参加者は牛乳と生クリームにキシリトールを溶かし、カカオと混ぜ合わせてチョコ作りに挑戦した。
                   西日本新聞 2009.2.8

食品による高齢者の窒息

食品による高齢者の窒息事故は食品の物性および嚥下する能力の低下が原因で起きます。
高齢期には、のどの筋肉の衰えや唾液の分泌量の減少などにより嚥下機能が低下します。

窒息の原因食品
1.もち      21%
2.ごはん     16%
3.菓子類     14%
4.パン      12%
5.魚介類     10%
6.肉類       9%
6.くだもの類    9%
7.穀物類      7%
8.こんにゃくゼリー 2%
平成19年度厚生労働省特別研究「食品による窒息の現状把握と原因分析」より

窒息事故を防ぐためには、
■食べ物は食べやすい大きさにしてよく噛んで食べる
■食事の際はなるべくだれかがそばにいて注意して見ている
2009.04.12 Sunday 00:11 | comments(0) | - | 歯科(高齢者・介護) | ▲

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