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新型インフルエンザ対策に口腔ケアが有効

インフルエンザ予防といえば、まずは「手洗い」「うがい」ですね。基本とは
いえ、しっかり励行することで、予防効果はなかなかのもの。

 さて、もう一つ予防法としておすすめしたいのが、「口腔ケア」です。以前か
ら、「施設で口腔ケアを始めたら、風邪をひく人が減りました」といった話は、
よく耳にすることがありました。

 実際に、口腔ケアによるインフルエンザの予防効果を調べた報告があります。

 ある介護福祉施設で、高齢者に対し専門的口腔ケアを実施しました。その内容
は、週に1回、歯科衛生士が歯磨き指導、舌清掃、歯垢を取り除くというもの。

 なんと、従来通りの自分で口腔ケアを行った施設と比較してみると、インフル
エンザ発症率が10分の1に減ったといいます。予防接種率など、口腔ケア以外
の条件はもちろん同じです。

 この調査結果は、専門誌をはじめ、テレビなどでも紹介されたので、ご存知の
方もいらっしゃると思います。

 特に、免疫力が落ちている高齢者にとっては、インフルエンザは油断できない
ものです。まずは「罹らない」ことがなにより大事。そのためにも、予防は大変
有効です。

 このメルマガをお読みの方の施設では、すでに口腔ケアを熱心に行われている
ことでしょう。しかし、新型インフルエンザの予防に“効果あり”とわかれば、
同僚の皆さんのモチベーションはさらに高まるはず。これを機会に、口腔内の汚
れや細菌を確実に落とす清掃法など、手技や清掃用具を見直してみるのもいいか
もしれませんね。

 今冬には大流行も予想される新型インフルエンザ。半年後、1年後に、「うち
はインフルエンザの患者がゼロでした!」。胸を張ってそう言える病院・施設が、
ふえることを願っています。

経鼻内視鏡検査が見落としが多いとは思えない(上)

経鼻内視鏡は楽で安全性も高く、癌検診の裾野を広げたとして高い評価を得ている。一方で細径化に伴い若干の機能制限は避けられなかった。「通常径の経口内視鏡(以下、通常内視鏡)を使い慣れていると非常に使いにくく感じられる」(12月号の記事での医師のコメント)との見方もある。しかし、経鼻内視鏡も慣れれば使いにくいとは感じない。

経鼻内視鏡には通常内視鏡とは異なる特性がある。それを欠点と呼ぶのは適切ではない。通常内視鏡は遠景気味で、広く見渡すような観察に適しているし、経鼻内視鏡は近接で比較的狭い範囲を見ることに長けている。近接時の解像度は通常内視鏡に勝るとも劣らないとの報告もあり、明るさの低下も補える。

通常内視鏡と同じ感覚で経鼻内視鏡検査を行うと、若干違和感を覚えるかもしれない。経鼻内視鏡の特性に合った観察法を工夫する必要がある。

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