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要介護認定の一次判定、「軽度化是正された」が8割

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昨年10月からスタートした改訂版テキストによる要介護認定の一次判定について、要介護認定審査会委員の8割が、「軽度化傾向が是正されている」と考えていることが、専門家の調査で分かった。ただ、「多少、軽度化は是正されたが、2006年基準と比べると軽度化される」と考えている人も6割強いた。
 調査は、「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」の委員でもある結城康博・淑徳大准教授らが、昨年11月末から12月中旬にかけて実施。東京都、千葉県、京都府、大分県の市区町村の協力で、要介護認定審査会の委員に対して行った。回答は310人から得られた。

 昨年10月の改訂後の新基準による一次判定の印象を尋ねたところ、最も多かったのは「多少、軽度化は是正されたが、06年基準と比べると軽度化される」で63.9%。「軽度化傾向は是正された(06年基準にほぼ戻った)」の16.1%と合わせると、「是正されている」と考えている委員が80.0%を占めた。一方、「06年基準と比べると重度化傾向にある」は1.3%だった=グラフ=。
 また、二次判定での「非該当」の出現率が、改訂前と比較してどうなったかを尋ねたところ、「少なくなった」が29.7%、「変わらない」28.4%、「多くなった」20.0%と回答は割れた。

 結城准教授はこの結果から、「(昨年10月の改訂で)一次判定に関して軽度化傾向は是正されていると推測できる」と指摘。ただ、要介護認定の結果は、最終的には二次判定で決定されるため、実際の状況については「今後の公式データを見ないと何とも言えない」としている。

■当面の見直し「不要」が4割
 また調査では、要介護認定への当面の対応の在り方についても尋ねた。最も多かったのは「もう少し研修強化や追加通知等の対処は必要だが、当面の大幅改正は不要」の37.1%で、以下は「やはり問題が多いので早急に抜本的改正(判断基準やシステム改修など)が必要」(25.5%)、「当面問題は解決されたので、次回(12年頃見込み)の改正で大幅に見直せばよい」(22.3%)、「わからない」(12.3%)、「その他」(2.9%)と続いた。

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