歯の表面には歯垢(しこう)が沈着することはよく耳にされると思います。歯垢が軟らかいうちは十分なブラッシングで除去できますが、長期間歯垢が除去されず硬くなってしまったり、歯石になってしまうとブラシでは取れませんので、機械により除去するようになります。
また歯石がそれほど沈着していなくても、歯の表面の汚れの原因の「膜」を取り除くことにより菌を付着しにくくさせます。これを「スケーリング」といいます。
歯垢や歯石は簡単にいえば細菌の塊でもあります。したがって深い部分(根の面)に歯石などがある場合、初期の時点からそれを無理に除去するとかえって歯周疾患の症状を悪化させることもあるため、まずは浅い部分のスケーリングをした後、あらためて麻酔や表面麻酔をして深い部分の歯石などを除去します。これをSRP(スケーリング・ルートプレーニング)といいます。
場合によっては不良な歯肉の清掃(掻爬そうは)を行うこともあります。それでも症状が治まらない場合は、外科的にもう一歩踏み込んだ治療の必要性が出てきます。
福島民友 2009.12.11