中年ともなると、歯を磨くと歯ブラシの先に血がつくことがある。ギクッとした人も、少なくないはずだ。
これは歯茎が炎症を起こす歯肉炎。放っておくと、歯を支える歯根膜などが破壊される歯周炎になり、さらには歯周病だ。
それなのに、”歯茎が弱っているのだから、マッサージで鍛えればいいんだ”などといってムチャをし、歯茎に無数の傷をつくり化膿。それで症状はますます悪化してしまう。
”正しい歯磨き法”を聞いた。「出血するほどの場合、大切なのは歯茎を傷つけないこと。ブラシは柔らかすぎると感じるくらいのものを選びましょう。歯磨き剤は原則禁止です。歯磨き剤は研磨剤を含んでいて、エナメル質に覆われていない歯の根元を、くさび状に傷つける恐れがあります。」
柔らかい歯ブラシといっても、馬や豚の毛を使った特別なブラシでなくてもいい。毛がナイロン製でも、細くて柔らかければ問題ない。
日刊ゲンダイ 2010.2.2