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学校の歯科検診 虫歯示さぬ理由 周知を

 かつて、虫歯の個所と程度を特定していた小学校などでの歯科検診は様変わりし、今は歯の状態を「健康」「要観察」「要治療」に分類するだけになっている。文部科学省は「虫歯の特定は難しいので、健康教育の充実を重視した」としているが、学校側の説明も保護者の理解も、まだ十分とは言えないようだ。
 混乱の背景には、行政や学校側の説明不足があるようだ、日本学校歯科医会の調査(2001~02年)によると、保護者に要観察歯などの説明をした養護教諭らは10%未満だった。日本ヘルスケア歯科研究会の秋元秀俊さんは「学内検診は場所も器具も不十分で、目視できない部分の虫歯を特定するのは困難。。丁寧に事情を説明し、歯の管理を促すことが大事だ」と語る。
 文科省は「地域によって保護者や歯科医の理解に差がある」として、新年度に全国の小中学校に配布する予定の新たな説明資料で周知徹底する。学校には毎年、新入生がやって来る。歯科検診に理解を求める継続的な取り組みが必要だ。
              読売新聞 2010.3.21

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