歯ぎしりは顎を動かす咀嚼筋の生理的な活動とわかってきた。動物の顎の骨や歯は、獲物をかむなどの攻撃的な行動に使われてきた。現代人は口を武器として使わなくなり、攻撃性を歯ぎしりで発散すると考えられている。
物事を内側にため込む性格の人に、強い歯ぎしりをする傾向がみられる。他にも強いストレスやアルコールが咀嚼筋の活動を活発にし、歯ぎしりが起きやすくなるという。佐藤さんは「歯ぎしりは病気ではなく、ストレスを発散するための大切な機能。歯ぎしりに耐える正常なかみ合わせを持つことが重要です」と話す。
朝日新聞 2010.5.24