冷たいものが歯にしみる「知覚過敏」。歯の象牙質が露出し刺激が伝わり、不快な症状が起こる。原因の一つに、食品や飲料の酸により歯のエナメル質が溶ける「酸蝕歯(さんしょくし)」がある。酸蝕歯は食生活を工夫することで予防できる。
知覚過敏の原因ともなる「酸蝕歯」の予防は、食事の工夫でも取り組むことができる。鍵となるのが、唾液の分泌だ。唾液は安静時はほぼ中性(PH7前後)で、食事により酸性に傾いた口の中を中性に戻す働きがある。
料理研究家で「高浜デンタルクリニック」(千葉市美浜区)の田沼敦子院長は「噛むほど唾液の分泌が促される」として、噛む回数をおのずと増やすメニューを提案している。料理のポイントは、①具材を大ぶりに切る②食材を多めに組み合わせる③薄味にする④水分を減らすなど。
産経新聞 2010.6.3