心肺停止状態で倒れた人に電気ショックを与えて蘇生させるAED(自動体外式除細動器)の公共施設設置率が、県内では95・9%に上っていることが県のまとめで分かった。県は「今後は使い方の周知に力を入れたい」と話している。
調査は35市町村にアンケートで実施。県と各市町村がAEDの設置が必要と判断した計1668施設(10年6月1日現在)での設置状況をまとめた。その結果、95・9%にあたる1599施設が設置済みで、25市町村では設置率100%を達成していた。
AEDの設置台数は計1785台で、施設別では▽小中高などの公立学校927台▽文化会館や図書館などの公的施設537台▽公民館148台▽市役所などの行政庁舎135台▽博物館23台--など。県が把握している1年間(09年6月から10年5月)の使用実績は7件だった。
AEDは04年から、緊急時に一般市民も使用できるようになり急速に普及した。総務省消防庁が09年に公表した調査結果では、AEDで救命措置を受けた人の1カ月後の生存率は42・5%で、受けなかった人の9・7%を大きく上回った。
2011年1月16日 提供:毎日新聞社