もうすぐお正月。もちやごちそうを食べる機会が増える。もちは窒息事故が最も多い食品で、しかも事故となった場合、約半数が重症以上となっている。しかし、窒息事故はもちだけでなく、ご飯やパンなど日常的に食べている食品が原因となっていることも多い。事故を防ぐために、食べ物は食べやすい大きさにし、よく噛んで食べる。乳幼児では、誤って気管支に入りやすいピーナツなどの豆類は3歳ごろまで食べさせない、あおむけに寝た状態や歩きながらものを食べさせないなど与える食べ物や食べさせ方に注意することが必要だ。高齢者は唾液の分泌が少なく咀嚼機能が低下し、ご飯やパンなど粘りのある食べ物が咀嚼しにくくなっている。また、イカやタコ、のり、レタスなど、噛みにくかったり厚みがなかったりするものは、のどに詰まりやすい。お茶や水など水分を取りながら食べるようにした方がよい。
産経新聞 2010.12.29