年齢を重ねるとともに「口臭が気になるようになった」とう例は少なくない。加齢に伴ってだ液分泌が減るのがその原因。殺菌作用を持つだ液が減ると、口の中で細菌が繁殖して臭いがきつくなるのだ。ほかに糖尿病や更年期障害などもだ液分泌の低下を促す。口臭が厄介なのは、どれくらい臭うのか自分では分からない場合が多いこと。鼻は、つながっている自分の口の臭いを常にかいでいるため、悪臭にも慣れてしまうのだ。口臭の原因の多くは歯の磨き残し。細菌の温床、歯垢になるからだ。サイズが合わないかぶせ物と歯のすき間や、虫歯の穴などには食べ物がはまりやすく、特に注意が必要だ。歯垢がたまれば歯周病に進展し、進行すると細菌によって歯根にうみが蓄積して、さらなる臭いの原因となる。口臭の改善と予防には、原因となる病気の治療と同時に、一にも二にも歯磨きが大事。
北國新聞 2011年2月16日