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”バイオフィルム”歯磨きのみで除去できず

バイオフィルムとは、ヌルヌルとした薄い膜状の物質に覆われた細菌の集団で歯の表面や歯周ポケットにへばりつくことで、さまざまなトラブルを起こす。歯周病のみならず、口臭や歯の黄ばみ、歯石や虫歯など、それら全ての原因となっていることがわかってきているという。その形成機序は、唾液の有機物(特定の糖たん白質)が歯面に付着することでペリクルと呼ばれる唾液の保護膜を形成。特定の口腔常在菌がペリクルに付着(初期定着菌群)し、後期定着菌群の出現を経てバイオフィルムは作られる。その後、一部は再石灰化して歯石になる。バイオフィルムは、常に毒素を放出している。そのため、この毒素が血液中に入り込み、血管を通じて体内を巡ることで、動脈硬化や糖尿病など全身疾患とも密接な関わり合いを持っている。
             化学工業日報 2011.6.7

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