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合格率0.1%増の71.1%   第105回歯科医師国家試験

3月19日に厚労省から発表された第105回歯科医師国家試験結果では、
出願者3,825人に対し、受験者数3,326人、合格者2,364人で、合格率
71.1%であった。前年に比べ合格者は36人減ったが合格率は0.1%
増加し、過去10年間で5番目に高い合格率で、合格者数では過去2番
目に低い結果となった。合格者の新卒、既卒別では新卒が国立89.8
%、公立80.7%、私立78.4%、全体81.4%、既卒は国立51.5%、公
立28.6%、私立47.3%、全体47.5%であった。男女別では、男性が
受験者2,056人、合格者1,404人、合格率68.3%、女性は受験者1,270人、
合格者960人、合格率75.6%となった。

合格基準として一般問題(必修問題を含む)を1問1点、臨床実地問
題を1問3点とし、次の(1)~(5)の全てを満たした者が合格した。
(1)領域A(総論・各論I)82点以上/124点(2)領域B(各論II・各
論III)130点以上/176点(3)領域C(各論IV・各論V)128点以上/
200点(4)必修問題56点以上/70点(5)禁忌肢問題選択数2問以下

薬学会も6年制薬剤師に期待

 昨年は東日本大震災の影響で中止を余儀なくされ、実質2年振りの開催となる日本薬学会第132年会のテーマは「創薬フロンティアが拓く未来医療」となった。組織委員長を務める松田彰氏は、「薬学研究が創薬の最前線で今まで以上に活躍し、これからの医療に積極的に貢献することを目指すことを特徴として打ち出したい」と意欲的だ。その目標に向けて大きく期待されるのが6年制薬剤師で、西島正弘会頭も「初の卒業生は6年制のパイオニアとして活躍してくれるはず」と力を込める。その一方で「6年制教育は医療人としての薬剤師育成に力を入れているため、大学の研究環境は悪化している側面もある」との懸念も示す。その懸念からか今回の学会では、「6年制教育プログラムの第三者評価」と「実務実習モデル・コアカリキュラムの検証」の2つのシンポジウムが組み込まれた。本紙も開催地となる札幌まで出向き、これらのシンポジウムに耳を傾けることとする。

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