歯の再生について
最近の研究では、細胞を顎の骨に移植することで、完全な歯の構造をもった機能する歯が生えてくるようになりました。方法ですが、胎児ラットの歯の基になる細胞を取り出して増やした後に、細胞を特殊な技術を使用して顎の骨に移植すると移植した場所から歯が萌出してきます。つまり、歯の種を植えると歯が生えてくるわけです。細胞をどこから採取するのか、歯の形などの点でまだまだ問題はありますが、歯の再生も現実味を帯びてきました。
骨の再生について
私たちが注目しているのは、傷ついた組織の修復などに使われる体性幹細胞を利用した骨の再生医療です。これは、骨髄、筋肉、皮膚、脂肪組織などから見つかっており、骨、軟骨、筋肉などの組織になることがわかっている細胞です。この細胞の利点は、使用する本人の細胞を再生医療に使用するので、免疫反応の問題や倫理的な問題が起こりにくいことです。
北海道経済 12月号 №528