政府は9日、公的な医療保険を使うことが認められる医療と、認められない医療を併用する混合診療を受けやすくするため、「患者申出療養」(仮称)を来年度にも創設する方針を固めた。混合診療について〈1〉患者の希望に応じ、幅広い分野の医療を受けられるようにする〈2〉受診できる病院数を全国的に増やす〈3〉申請から2-6週間以内に受診可能にする--ことが柱。政府は今月決まる新成長戦略に盛り込み、来年の通常国会に関連法案を提出する。
安倍首相が10日、田村厚生労働相、稲田行政改革相と調整し、東京都内の病院を視察した後、こうした方針を表明する。
現在の混合診療は、国があらかじめ決めた「先進医療」や「差額ベッド」など17種類しか認められていない。受診までの審査期間も、過去に治療例がない場合は6-7か月程度かかる。
一方、新制度は、患者が申し出て、医師が同意した治療内容であれば、混合診療の対象となりうる。