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脳機能 かむことで回復

軟らかいものを食べ続けると脳の機能が低下するが硬いものを食べればその機能は除々に回復することを、旭川医科大などの研究班がマウスの嗅覚の実験で実証した。動物の実験ではあるが、かむことと脳の機能との関係を示す一つの成果として注目される。研究班は脳の働きの中の一つ、嗅覚に注目した。嗅覚は、マウスもヒトも、脳内の「脳室下層」で作られる神経細胞が、脳内でにおいを最初に感知する「嗅球」に移動して働く。研究班は、よくかむ必要がある固形飼料だけを与え続けた「固形マウス」と、かむ必要がない粉末飼料だけを与え続けた「粉末マウス」の脳の内部や行動を比較した。
 研究班の一員で、旭医大の柏柳誠教授(感覚生理学)は、「咀嚼が嗅覚に影響することが明らかになった」と松田光悦教授(歯科口腔外科学)は「自分の歯でかむことが、脳機能を含めた健康に重要なことを示す結果だ」とそれぞれ歯ナス。
                    北海道新聞 2014.5.31

気づきにくい口腔がん

中高年以降に発症が増える口腔がんは、早期に治療すればほぼ治る。しかし口内炎と勘違いするなど、早期には気づかないことが多い。がんの中では、がん組織を肉眼で見ることができる唯一の種類でもあり、兆候や点検方法を知っておけば早期発見につながる。
 口腔がんは、進行すると口の中が腫れたりし、食べ物をかむ、飲み込む、呼吸する、会話するといったことが困難になる。顔も腫れ、形も崩れていく。早期に発見されにくいのは、ゆっくり腫れたりするので違和感を感じにくいためだ。痛みもないため、自覚症状が少ない。発見は一般的にかなり進行してからが多い。その時点で全身のあちこちに転移していることもある。虫歯の治療で歯科が見つけたケースも少なくないという。
 厚生労働省によると、2012年度のがん全体の発生数36万人のうち口腔がん関連は約7200人で2%程度だが、ここ数年の発生数は伸びている。発症が60代以降に多く、高齢化が進んでいるためだ。男女比は2対1で男性が多い。口腔がんの原因としては、たばこやアルコールが特に危険因子。たばこやお酒の摂取量が多い状態が長年続くと、がんを誘発する確立が高くなる。また、入れ歯や詰め物など、歯やあごの形状と合わないものが入っていると、刺激となってがんの誘発要因となる。

口腔がんの疑いのある兆候

 □2週間以上治らない口内炎がある
 □なかなか治らない傷がある
 □しこりや腫れがある
 □指先でさわると痛みや硬い部分がある
 □歯のぐらつきが続いている
 □口の中から出血がみられる
 □ほおや舌が動かしづらい
 □赤くただれた部分や白くなっている部分がある

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