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[歯科医療] 歯・口腔に異常を感じる人の8割が未治療  日本歯科医師会調査

日本歯科医師会は6月26日に、「歯科医療に関する一般生活者意識調査」の結果を公表した。

 全国の20~70代男女を対象に行われたもので、歯科医療に対する国民の認知度・理解度向上等を目的に、日歯の広報活動の一環として2005年(平成17年)から隔年で実施されている(p1参照)。


 調査は、2014年(平成26年)3月4日から6日の間に、20~70代の男女1万人を対象にインターネットを介して行われた。事前に、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士等歯科従事者は除外されている(p4参照)。

 主な質問項目は(1)1年以内の歯科検診・健診受診の有無(2)歯科受診のきっかけ(3)現在の治療状況(4)かかりつけ歯科医師の有無(5)歯科医師や歯科医院に対する満足度と理由(6)歯科疾患と全身の健康とのかかわりに関する認知度―など。


 (1)の1年以内の歯科検診等の有無では、全体の52.1%が1年以内に歯科検診等を受診しており、前回(2011年)の46.6%を上回った(p1参照)(p5参照)。


 (3)の現在の治療状況では、全体の55%が「歯や口腔になんらかの異常」を感じているが、そのうち現在治療を受けている人は18.4%にとどまり、8割以上の人が異常を感じていながら治療をしていないとの結果になった(p2参照)(p7~p8参照)。


 (4)のかかりつけ歯科医の有無では、65.8%がかかりつけ歯科医がいると回答。年齢が上がるにつれてその割合は増え、70代では男女とも約85%がかかりつけ歯科医を持っている(p2参照)(p10参照)。


 (5)の満足している理由は、治療の丁寧さ、スタッフの対応の良さ、時間どおりの診療、治療方法のわかりやすい説明などが重要なポイントとなっていた(p2参照)(p13参照)。


 (6)の全身の健康との関わりは、歯周病が低体重児出産、気管支炎、脳卒中等に影響を及ぼすことについて、6~7割が「知らない」と回答しており、日歯では、歯科疾患と全身の健康の関わりについて今後認知や理解を広げていくことが課題と考えている(p3参照)(p17参照)。


資料1 P1~P18(0.6M)

歯科診療車導入、治療どこでも 福井県歯科医師会、北陸初

東日本大震災を教訓に、福井県歯科医師会は北陸3県で初めて歯の治療ができるマイクロバス「歯科診療車」を導入し8日、県庁前で披露した。施設入所者ら通院が難しい患者の巡回検診や災害時の救護活動などに使う。

 東日本大震災の被災地では歯科診療車が避難所を回り、被災者の歯の治療や口腔(こうくう)ケアをしたことから、大規模災害に備え全国で19都府県目となる導入を決めた

 車内に診察台や診療機器、手持ち式のレントゲン撮影装置、給排水設備、発電機を備え、後部には車いす用の昇降リフトを装備。平常時は障害者、介護関係の施設を巡回して検診や治療をするほか、歯の関連イベントでの広報、災害訓練などにも活用する。

 外装は、白と水色を基調に、80歳で自分の歯を20本以上に保つ運動、県の恐竜ブランドキャラクターのロゴマークをそれぞれ入れた。定員5人。整備費は約4千万円で、県が国の基金を活用して全額補助した。

 披露式では、杉本達治副知事が県歯科医師会の斉藤愛夫(ゆきお)会長に記念キーを手渡した。斉藤会長は「大変ありがたい。万が一に備えて万全の体制を取り、貴重な車を日ごろから十分活用したい」と述べた。恐竜キャラクターの一つ「ラプト」が大きな歯ブラシを持ってアピールする中、福井市の福井口腔保健センターへ出発した。

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