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MS、コーヒー1日4杯で発症予防【米国神経学会】

米国神経学会(AAN)は2月26日、コーヒーが多発性硬化症(MS)発症リスクを低減させる可能性を示した研究を紹介した。4月開催の同学会年次集会で発表予定。

 この研究は、MS患者1629人と健常人2807人を対象としたスウェーデンの研究とMS患者1159人と健常人1172人を対象とした米国の研究のデータから、コーヒーの消費量と症状出現について比較。スウェーデンの研究では、MS発症の前年にコーヒーを1日最低6杯飲んだ患者と比較すると、コーヒーを飲まなかった患者はMS発症リスクが約1.5倍高かった。発症前5年間または10年間に大量のコーヒーを飲むことも、同様に発症リスクを下げる効果があった。米国の研究でも、発症前年にコーヒーを飲まなかった群では1日4杯以上飲んだ者に比べ、発症リスクが約1.5倍高かった。

 カフェイン摂取がパーキンソン病やアルツハイマー病の発症リスクを下げることは、既に知られている。コーヒー摂取がMS予防にも役立つ可能性が示されたことから、今回の結果を研究者は「カフェインには脳を保護する効果があるとする説を裏付けるもの」と解説。その上で、「MSの再発や長期的障害に対しても、カフェインがどのように影響するかを研究する必要がある」との考えを示した。

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