文部科学省の2014年度学校保健統計調査(速報値)によると、12歳の永久歯のむし歯本数は一人当たり平均1本となり、調査開始以来、最も少ない結果となった。過去にむし歯になったことがある割合も、全年代で90%を超えていた70~80年代から順調に下がり、38.4~53%まで減少した。ただ、年齢別のむし歯のある者の割合をみてみると、12歳が一番低く、その後は上がっていく傾向にある。この1本という数字は乳歯から永久歯に生えかわる過程で、むし歯も一緒に抜けてしまうということも大きいだろう。12歳を過ぎると除々に親が子供の口腔内環境を気にすることが少なくなっていく。また、中学、高校生は勉強や部活動で忙しくなり、定期的に歯科医院に行くことが難しくなる。その後のことを考えると、永久歯が生えて間もないこの時期のむし歯予防が重要だろう。