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水の味 微量成分でおいしさ

人の味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の五つの基本的な味の組み合わせで形作られます。味覚は口に入る食べ物などの成分、特に体に必要な栄養素を見分けるのが目的です。三大栄養素である糖質などは甘味をもたらします。タンパク質は、その成分であるアミノ酸が甘味や酸味、うま味を感じさせます。通常、飲料水や水道水からは五つの基本的な味を感じることはありません。一般に水は無味無臭ということになっています。でも、水の味を感じることもよくあります。なんといっても、のどが渇いたときに飲む水はおいしいものです。水自体に味があるのか、純粋な水である蒸留水を飲んでみるのですが、実は全くおいしくありません。味がないのではなく、まずいのです。
 水のおいしさのもとは、飲料水に含まれるミネラルなどの微量な成分なのです。微量なので塩味も苦味も感じないのですが、でもそれがないと、水の味にならないのです。さらに、水の温度や舌触りもおいしさを感じる要素になっています。程よく冷たい水はおいしく感じます。体に必要不可欠だから、水には確かな味があるのです。
                           北海道新聞 2015.5.25

アナタの息を大丈夫? 水ゆすぎだけでも意外と効果あり

 ふと、自分の口臭が気になったことはないだろうか。実は気にしている人ほど口臭が発現していないことが多く、逆に口臭を放っている人ほど自覚していないことの方が多いという。口臭といえば「おじいちゃん、お口臭~い」という入れ歯洗浄剤のCMを思い出す。最近では歯の健康管理やマナー意識が向上し、会社でも昼食後に歯磨きをしたり、洗口液を使ったり、ガムやサプリメントなどの口臭ケアグッズを常用する人も多い。口臭の原因には胃などの内臓疾患もあるが、一般的には歯や口腔内に問題があることが多く、歯科医師に聞くと「口臭ケアグッズも一つの方法ですが、まずは口臭の根本的な原因となる歯周病菌や食べかすの温床となる虫歯などの適切な処置が大切。そのうえで口臭ケアグッズを使ったり、歯医者で定期的にクリーニングを受けるのがより口臭予防には有効」とのこと。
 また、口臭が気になり始めたときの口の中の状態は、唾液の循環バランスが影響しており、酸性かアルカリ性のどちらかに傾いている。酸性に傾くと虫歯に、アルカリ性に傾くと歯周病になりやすくなる。ゆえに唾液の循環を正常に戻し、口腔環境を中性にすることで口臭は抑えられる。その一番簡単な方法を「水で口をゆすぐだけでもいい」という。「本当?」と思うだろうが、最も身近でリーズナブル、試してみても損はない。

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