2014年の日本人女性の平均寿命は86・83歳、男性は80・50歳だった。いずれも過去最高を更新。女性は3年連続で世界一、男性は前年の世界4位から3位に上昇した。厚生労働省が30日に発表した「簡易生命表」で明らかになった。
厚労省は年1回、各年齢の人が平均あと何年生きられるかを示す「平均余命」の見込みを計算。0歳の平均余命が平均寿命となる。
14年の平均寿命は前年と比べ、女性が0・22歳、男性が0・29歳延びた。女性は心疾患や脳血管疾患、男性はがんや肺炎の死亡状況が改善したことが大きいという。厚労省は、医療技術の進歩や健康意識の高まりが背景にあるとみている。
がん、心疾患、脳血管疾患の「3大疾患」で死亡する確率は男性が52・20%で、女性が47・80%。これらがゼロになった場合、平均寿命は男性で7・28歳、女性で6・02歳延びるという。厚労省の担当者は「平均寿命はまだまだ延びる余地はある」としている。
日本人の平均寿命は、戦後間もない1947年で男性が50・06歳、女性が53・96歳だった。女性は60年に70歳、84年に80歳を超え、男性は71年に70歳、13年に80歳を超えた。