道は2日、道がん対策推進計画で掲げた「2017年度までに、道内のがん死亡率を(05年対比で)20%減少させる」という全体目標について、達成が難しいとの見通しを示した。札幌市内で同日開いた、知事の付属機関「道がん対策推進委員会」で明らかにしたが、原因には言及しなかった。
がん死亡率は、1年間に人口10万人当たり何人ががんで亡くなったかを示す指標。道は08年度に始まった同推進計画で、当時の最新データだった05年のがん死亡率「男性132・2、女性69・2」を基準に、17年度末までにこれを20%減らして、男性は105・7以下、女性は55・3以下にするという目標値を掲げた。
道によると、最新の13年のがん死亡率は男性が113・0、女性は68・0。とくに女性は基準からの減少率が2%にとどまっている(男性は同14%)。道の担当者は「目標の20%減にはほど遠いという感覚がある」と同委員会で述べた。委員からは「罹患(りかん)の多いがんを分析し、検診を進めていく必要がある」といった指摘が出ていた。