旭川市の医療法人社団「元生会(げんせいかい)」(森山領理事長)は、JR旭川駅前再開発のシンボル施設に位置付けられる予防医療の大型複合施設「旭川ウェルネスセンター」(仮称)の事業計画概要を発表した。2019年春のオープンを目指し、着工時期などを決定する。
同施設は、市が整備した駅前公園「あさひかわ北彩都(きたさいと)ガーデン」に隣接して整備する。市民の憩いの場とするとともに、健康や医療に関するさまざまな相談に対応する「医療コンシェルジュ」などを設け、予防医療や健康情報も提供できるようにする。
先端医療や健康診断などの医療サービスを提供する「医療ツーリズム」の拠点になることも目指している。
元生会は旭川市内で森山病院など医療福祉施設を運営。駅南側の再開発地区(市有地)1・75ヘクタールを買い取り、同施設を整備する。健康を施設のテーマとし、森山病院を移設するほか、健康食レストランやカフェ、ラジオのスタジオ、スポーツジムなどを併設する予定。事業費は用地取得費を含め40億~50億円を見込んでいる。
市は駅前再開発に伴う駅南側の用地にシンボル施設の整備を検討し、13年から売却先を公募していた。しかし、土地の一括購入やシンボル施設の条件が厳しく、用地売却が難航。土地の分割購入を認めるなど条件を緩和した結果、元生会の進出が決まった。