横須賀市立うわまち病院(同市上町)と市歯科医師会は22日、入院患者の手術前後の口腔(こうくう)ケアなどで協力する病診連携協定を結んだ。二次感染防止に効果的とされ、歯科のない総合病院と地域の歯科医師会が連携するケースは県内初という。
同病院によると、年間の手術件数は約2500件。このうち外科や心臓血管外科を中心に2千件程度で、歯磨きやうがい指導を徹底すれば、歯垢(しこう)からの細菌感染や合併症のリスクがさらに低減されるとしている。
市歯科医師会の連携登録医76人が、入院手術前の患者の住所地ごとに診療所で口腔ケアに当たったり、入院中の病院に往診したりする。必要ならば、退院後の歯科訪問治療も行う。患者情報の共有化やうがい薬の販売などで、市医師会や市薬剤師会とも連携する。
同病院で協定書に調印。沼田裕一院長は「多くの患者が恩恵を受けるだけでなく、病院にとってもありがたい」と話し、市歯科医師会の松本好史会長は「ぜひとも横須賀発で医科歯科病診連携を成功させたい」と述べた。