記事一覧

インプラント周囲炎の治療法の確立へ。原因となる細菌群集構造を解明。

急速に普及している歯科用インプラントだが、その反面、インプラント周囲炎のトラブルが多発している。その数は治療を受けた患者の4割にものぼるとの報告もある。複合細菌感染症としての病態は歯周炎と類似しているが、インプラント周囲炎の方が進行が早く治療が難しい。口腔内に存在する細菌は培養が難しいものも多く、多くの細菌種がその発症や進行に関わると推測され、インプラント周囲炎の治療法が未だ確立されていないのが現状だ。インプラント周囲炎を引き起こす細菌叢は、歯周炎のそれと比べ、構成する細菌数やその比率、活動性の高い細菌種が異なることが判明。これが、歯周炎と同じ治療法を用いても奏功しない理由の一つであることが考えられるという。インプラント周囲炎に特徴的な細菌の群集構造が明らかになったことで、現行の治療法の見直し、新たな治療の確立につながるのではなだろうか。

過去ログ