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閉経後の「歯周病」は発がんのリスクに~ 歯周病菌が全身の炎症を起こす!?

米ニューヨーク州立大学バッファロー校健康衛生学部長のJean Wactawski-Wende氏らは、54~86歳の女性約6万6,000人を対象に、平均8.32年間にわたる追跡調査を行なった。

 その結果、7,149件の「がん発症」が確認され、「閉経後に歯周病になると、発がんリスクが約14%上昇する」とする大規模研究の成果を、米がん学会(AACR)の学会誌『Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention』8月1日号に発表した。

 歯周病になった人が食道がんを発症するリスクは、歯周病でない人よりも3.28倍も高かった。

 また、肺がん、胆嚢がん、メラノーマ、乳がんでもリスクが上昇していた。また、喫煙歴と歯周病と発がんリスクの関連も認められた。

 喫煙歴があり、歯周病になった人は、乳がん、肺がん、胆嚢がんの発症リスクが高かった。一方、喫煙歴はないが、歯周病になった人は、メラノーマなどのがんの発症リスクが高かった。

 Wende氏は「今回の研究結果から、口腔の衛生を保ち、歯周病の予防や治療を行なうことが、がん予防策として有効かどうかを検証する必要性が示唆された」と指摘している。

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