記事一覧

「歯科疾患予防」8割の26項目未達成 乳幼児期や成人期顕著

県が歯科疾患予防に向け虫歯のない子どもの割合などの目標値を示した「第3次県歯っぴいライフ8020運動推進計画」で、2022年度までの達成を目指している全33項目のうち、現段階で約8割の26項目が未達成となっていることが14日、分かった。

 特に乳幼児期や成人期での未達成項目が多く、県は子どもの虫歯予防としてフッ素で口をすすぐ「フッ化物洗口」の普及啓発、成人については歯科検診の定期受診を推進する。同日、福島市で開かれた県歯科保健対策協議会で県が中間評価として報告した。

 県は目標値を乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期、その他の5区分で設定。現段階で目標に達しているのは乳幼児期1、学齢期2、高齢期3、その他1の計7項目で、成人期は全6項目が未達成となっている。

 このうち虫歯のない子どもの割合は改善傾向にあるものの、5歳児で51.1%(目標70%)となるなど目標には届いていない。県は適切な歯磨きや生活習慣の指導に加え、4歳児から小学校でのフッ化物洗口の必要性を指摘している。

 成人期では、処置していない歯を持つ40歳の割合が62.5%で目標の10%との差が大きい。県は、糖尿病などの全身疾患と関係する歯周病予防に向け、定期的な歯科検診で早期発見・早期治療することが重要としている。県は同計画(2013~22年度)の中間に当たる本年度、中間評価を踏まえた今後の取り組みを検討し、同計画を見直すことにしている。

血液でがん遺伝子特定、国内初

東京医科歯科大は9月13日(水)、がん患者の血液から、原因となる遺伝子変異の種類を特定する新しい検査の臨床試験を始めたと発表した。

 一度に73種類の変異を調べることが可能で、遺伝情報を利用して患者に合った個別化医療を提供する「がんゲノム医療」につながると期待される。同検査の臨床試験は国内初。

 がん細胞の遺伝子を調べるには、一般にがん組織の一部を切り取る「生検」が必要だが、新検査は血液に含まれるがん細胞から放出されたDNAを検出するため、採血だけで検査が可能となる。新検査は米ベンチャー企業が開発し、大学が8月28日(月)に実施した。

(共同通信47NEWS 9月13日)

過去ログ