第39回むし歯予防全国大会が21日、熊本市西区のくまもと森都心プラザであった。歯科医らが、フッ化物を使ったうがいなどでの虫歯予防を呼び掛けた。
県歯科医師会、NPO法人「日本フッ化物むし歯予防協会」など主催で約400人が参加。熊本地震のため、昨年の開催予定を延期していた。
新潟県職員として歯科保健に携わった石上和男・新潟医療福祉大教授が基調講演。フッ化物洗口が同県内の小学校の8割以上、中学校の4割以上で実施され、2016年までの17年連続で12歳児の平均虫歯数が全国最少だった実績を紹介した。
石上教授は「歯が生えてから数年間予防に取り組むと、効果が長く続く。学校や歯科医らが情報を共有しながら、継続して取り組むことが大事」と強調。同県は08年に条例を制定して、成人期の歯周病予防にも力を入れていると説明した。
シンポジウムで熊本県や玉東町の担当者らが虫歯予防の取り組みを発表。大会会長の浦田健二・県歯科医師会長は「県内全域でフッ化物洗口に取り組もう」と呼び掛けた。