「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」という願いを込めて、1989年より当時の厚生省と日本歯科医師会が「8020(ハチマルニイマル)運動」を推進してきました。
ご存じの方も多いと思いますが、「8020」とは80歳まで20本の歯が残った状態を意味しています。
本来、永久歯の総本数は28本(親知らずまで含めると32本)なのですが、20本以上の歯が残っていれば食生活にほぼ満足することができる、という説を根拠として設定されたそうです。
「8020運動」の開始当初は80歳の平均残存歯数が4~5本で20本の歯が残っている方は7%程度でした。
そのため、計画の目標値であった「8020」達成者の割合を全体の20%まで押し上げるのはかなり困難だと予想されていました。
しかし、2007年には「8020」達成率は25%まで改善し、厚生労働省の中間目標を上回る成果を得ました。
さらに、2017年に厚労省が実施した歯科疾患実態調査の結果によると75歳~84歳のうち51.2%の方は20本以上の歯が残っていたそうです。