大規模災害で多数の身元不明遺体が見つかった場合に備えようと、歯の治療痕などから遺体の身元を特定する技術を学ぶ研修会が16日、神戸市中央区の県歯科医師会館で開かれ、県警の検視官や歯科医ら約100人が参加した。
県内では県警から委嘱された「県警察歯科医」49人が身元特定に協力しているが、大災害時に多数の犠牲者が出た場合、一般の歯科医にも手を借りようと企画された。
研修では、歯科医らが遺体役の警察官の口腔内を観察し、歯の特徴などを「デンタルチャート」と呼ばれる用紙に記録。カルテと照合するなどして、確認の手順を学んだ。
県警察歯科医会の田川宣文会長は「災害が多発する中、鑑定の重要性は高まっている。今後も警察と協力し、迅速な身元特定につなげていきたい」と話した。