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道立病院 上期医療事故 アクシデント121件

道がまとめた「道立病院における医療事故等の公表基準」に基づく2019年度上期(4~9月)の医療事故状況によると、総件数は前年同期より232件増加し1769件。患者に影響の生じたアクシデント(医療事故)は121件(前年同期比35件増)、「ヒヤリ・ハット」のインシデントは1648件(197件増)だった。

 アクシデントのうち、処置や治療を要したレベル2は、止血ベルトを誤って4時間以上装着し、血管が狭窄して血液透析が困難になったため、カテーテル治療による血管拡張術を実施した1例。濃厚な処置や治療をしたレベル3は、▼フィルム剤による圧迫で一部皮膚がむけ、皮膚移植手術▼トイレでめまいがして転倒、大腿骨を骨折し手術▼病室でスプーンを拾おうとして転倒、大腿骨を骨折して手術─を実施した事例など7件。

 永続的な障害や後遺症が残ったレベル4は報告がなく、死亡事例のレベル5は1件みられた。また確認のための検査や簡単な処置・治療で済んだレベル1は112件だった。

 インシデントは、薬の取り違えなど「前もって気づいた事例」が703件、転倒など「検査や処置を要しなかった事例」は945件となっている。

旭川医大教授を懲戒解雇 医師派遣先から多額の報酬

旭川医科大(北海道旭川市)は23日までに、医学部の40代男性教授が医師を派遣した外部の医療機関に報酬を要求し、不正に多額の金銭を受け取っていたと公表した。男性教授は就業規則違反に当たるとして懲戒解雇処分となった。処分は15日付。

 旭川医科大によると、男性教授は、派遣した医師に支払われる報酬額の確認作業名目で五つの医療機関から多額の報酬を受領したほか、要請に応じて医療支援を行うための待機にかかる名目で七つの医療機関から金銭を受け取っていたという。

 また男性教授は、自身の管理下にある医師に貯金口座を開設させた上で、通帳などを渡すよう指示し、それらを保管して使用していた。大学が通帳の使用理由について問い合わせても、一切回答しなかったという。

 旭川医科大は「本学に関係する皆さまに多大なご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げます」としている。

 奈良県立医大病院では2000~01年、医師派遣の見返りに現金を受け取ったなどとして、教授ら3人が収賄容疑で大阪地検に逮捕されている。

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