電力会社の関連団体や企業の職員を名乗る人物が、配電盤などの点検を名目に訪れ、金をだまし取ろうとするケースが、新潟県長岡市内の歯科医院で相次いでいることが10日分かった。関係機関が注意を呼び掛けている。
東北電気保安協会長岡事業所によると、7月中旬から8月上旬にかけて、少なくとも5件のトラブルを確認した。いずれも実在しない団体などの職員を名乗る人物が歯科医院を直接訪問。最終的にブレーカーの購入を勧誘するケースが多いという。
市内のある歯科医院によると、7月下旬、電力会社の関連団体を名乗る人物から「配電盤の点検が必要」と電話があった。8月に入り、30~40代の小柄な男が医院を訪れ、10分ほど点検。「契約を変更すれば5000円ほど安くなる」とし、現在の契約内容を尋ねてきた。
さらに必要のないブレーカーの設置を勧めてくるなど不審な点があったことから、職員がその場をやり過ごし、警察に通報した。
東北電気保安協会新潟事業本部によると10日現在、同様の電話は長岡市外では確認されていない。長岡署は「不審な電話があったら警察に通報してほしい」と呼び掛けている。