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オンライン資格確認未導入~「すぐに個別指導は行わない」

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オンライン資格確認未導入~「すぐに個別指導は行わない」
 ― 日歯・堀 会長
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 日本歯科医師会の堀 会長は20日の会見で、今月から原則義務化となったオンライン資格確認について、未導入医療機関に対してはすぐに個別指導を行うのではなく、まずは個別の改善を促す方針で厚労省と合意していると明らかにした。

 オン資未導入で、経過措置の届出をしていない医療機関に対しては「社会保険診療報酬支払基金から個別にメールで経過措置を知らせる」「ポータルサイトなどの委託先から電話で勧奨する」「Eラーニングによる集団指導を行う」などの方針で合意しているという。


【メディファクス】

口腔ケアは全身疾患の予防につながるのか「分かりやすい発信方法を考えたい」‐河口浩之・広島大学病院革新的病院口腔ケアプロジェクトセンター長に聞く◆Vol.2

医科と歯科の具体的な連携について教えてください。

 これはセンター設立以前から行っているのですが、特に手術や化学療法・移植手術の前には口腔ケアが必須のため、歯科に紹介していただいています。手術前に口腔ケアをすると消化器系の手術における傷口の感染率や、化学療法後の発熱の割合が低下するとのデータがあるほか、ビスホスホネート製剤など抜歯と相性の悪い薬もあるため、手術前や該当薬の投薬前には、歯科でのチェックや口腔ケアを欠かさず行っているのです。口腔ケアとしては、口腔内のクリーニングを行い、口の中の細菌数を減らす作業を行っています。時間がある場合は歯の治療を行ったり、抜歯が必要な歯を抜いたりもしています。化学療法を行う場合は、放射線が当たった後に歯を抜くと予後が悪いと言われているためです。

 この医科と歯科の連携は2010年から当院で実施しており、現在医科から歯科へは、月に300人前後の口腔ケアの紹介があります。医科歯科連携での歯科医の紹介数は大学病院の中でもトップレベルです。口腔ケアは医科の治療が成功するための一つの要因でもあり、非常に重要な工程であると考えています。

――医師が患者の診察をする上で、口腔面で注意すべきことは何でしょうか。

 医科の面から見ても、口腔ケアのメリットはとても大きいと思います。感染源を清潔にする、無くすといった意味合いで考えた際に、口腔ケアは非常に重要です。医科には口腔面と病気の関連性を非常に良く理解されている先生がおり、例えば消化器内科系の先生からは、肝臓の疾患と口腔面の不衛生とはかなり関わりがあるとのことで、口の中の状況を確認してほしいとの依頼を受けることがあります。医科の先生方には、口腔内の状態が身体の病気の原因になることを理解したうえで、歯科にアプローチしていただければと思います。

 今までに口腔総合診療科で医科から紹介を受けた患者さんを多数診てきましたが、自主的に診療を受けに来る患者さんとは異なり、紹介の場合は、口の中の状態がかなりひどい方が多いです。上の歯が全て虫歯で歯が無かったり、もう抜くしかない状態になったりしている方もたくさんいました。そういった方は恐らく口の中に劣等感を持っており、恥ずかしくて歯科には行けないとすら感じている場合が多く、長い間治療を放置してしまっています。そのため「通院している歯科がある場合はよく診てもらった方が良い」など、歯科へ行くきっかけとなるようなアドバイスをしていただけると良いですね。 

――医科と歯科の連携に関して先生が感じている課題は。

 歯科から医科に患者さんを紹介する際に、患者さんの口腔内の状況を伝えづらいことです。例えば、糖尿病と歯周病の両方で通院している患者さんを診る場合、歯科では糖尿病の状態を検査結果などの数値ですぐに理解することができます。しかし、歯科はそういった検査値があまりなく、現在の状況を説明したり、理解してもらったりすることが難しいです。

 「歯周病の状態はどうですか?」と患者さんや医科の先生に聞かれても、重症や中程度や軽症などと言うしかなく、やはり皆さんピンとこないのではないかと思います。歯周病だけでなく、今の口腔内の状態を患者さんや医科の先生に分かりやすく数字で表現できないと、状況を理解するのはなかなか難しいのではないでしょうか。メタボリックシンドロームの場合は腹囲などの理解しやすい基準がありますが、歯周病も検査をして数値が100以上であれば歯周病の可能性ありなど、そういった分かりやすい形で提示しないと口腔内に興味を持ってもらえないだろうと感じています。そのため、今後は分かりやすい数値での発信に関して方法を検討していきたいと考えています。

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