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歯科医師数がここ40年で初めて減少

2022年末時点の歯科医師数は10万5,267人 で、前回(2020年)調査よりも2,176人減少した。厚労省が3月19日に発表した「医師・歯科医師・ 薬剤師統計」の結果によるもので、少なくとも1982年以降で初めて歯科医師数が減少に転じた。

 歯科医師10万5,267人のうち、男性は7万7,854人(74.0%)、女性は2万7,413人(26.0%)。人口10万対は84.2人で前回より1人減った。

 施設別では、病院の従事者1万1,662人、診療所の従事者9万257人、介護老人保健施設の従事者34人、介護医療院の従事者3人など。

 平均年齢は53.0歳で、病院の従事者39.3歳、 診療所の従事者54.8歳となっている。 広告可能な専門性に関する資格では、「口腔外科専門医」が2,410人で最多。「歯周病専門医」 1,177人、「小児歯科専門医」1,127人、「歯科麻酔専門医」384人、「歯科放射線専門医」196人と続いている。
【歯科通信】

歯科医師から学長へ 長崎国際大の中村誠司さん 地域に貢献する人材育成

〈長崎国際大(佐世保市)の学長に今春、中村誠司氏(66)が就任した。地域の大学としての魅力づくりを聞いた〉

 -これまでの経歴を。

 歯科医師。九州大で口腔(こうくう)外科を専門とし、口腔がんや唾液(だえき)腺疾患の治療などに取り組んだ。研究、診療は後輩に任せ、教育にチャレンジしたいと思った。若い人にモチベーションを与え、育てる仕事。今までのノウハウを生かしていきたい。

 -大学の印象は。

 活気がある。学生のあいさつがいい。ホスピタリティー(おもてなし)の精神を大切にしている。「いつも、人から。そして、心から。」という開学からのテーマが浸透している。

 -学生に期待することは。

 大学生活を楽しんでほしい。エンジョイするということ。遊び半分の気持ちではなく、一生懸命やって達成感、充実感を得る行動を意味する。そしてチャレンジ精神、探求心をキーワードに、高い志を持って未来の礎を築いてもらいたい。自ら考え、決断し、行動する。そして責任を持つ。自立に加え、自らを律する「自律」を培ってほしい。

 -人間社会、健康管理、薬学部の3学部と大学院がある。特色は。

 本学には人間社会学部に国際観光学科があり、近くにはハウステンボスがある。国際的な視点で観光、地域の活性化に貢献できる人材を育成したい。そして医療分野における人材育成がポイントとなる。医師、看護師、介護福祉士...。高齢化が進む中、多職種の連携が必要。いろんな人がチームを組んで対応することが求められている。

 -地域における大学の役割は。

 少子高齢化が進む中、地域のニーズに応える人材の育成が重要。地域に暮らす高校生らが何を目指すか。地域の企業がどんな人材を求めているかを認識することが大事。たとえ卒業後、県外に就職しても、佐世保の魅力を発信する社会人になってほしい。

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