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島根県における高齢者の口腔不健康状態が早期介護認定や死亡の発生と関連 ”

島根大学、島根県歯科医師会、国立保健医療科学院の共同研究チームは、島根県内の高齢者
における口腔の不健康状態が早期の介護認定や死亡の発生と関連することを学術誌 The Lancet
Healthy Longevity に発表しました。
日本では、世界的にも先進的な取組として、後期高齢者(75 歳以上の高齢者)を対象に歯科
口腔健康診査を推奨しています。しかし、歯科口腔健康診査による診断結果から、様々な口腔
指標と介護認定や死亡との関連を調べたエビデンスは少ないのが現状です。
そこで、島根県において島根県後期高齢者医療広域連合が島根県歯科医師会と共同して実施
している平成 28 年(2016 年)以降の後期高齢者歯科口腔健康診査の歯科口腔検査データを用
いて介護認定(要介護度 2 以上)または死亡の発生との関係を分析しました。
その結果、口腔指標の不健康状態(歯の数の少なさ、主観的および客観的な咀嚼能力の低
さ、歯周組織の不良、機能的嚥下障害、舌の可動性の低さ、構音障害、口腔の不衛生、未処置
歯、上顎または下顎の義歯不適合)はそれぞれ早期の介護認定や死亡の発生と関連することが
明らかとなりました。
特に、グミを 15 秒間咀嚼して分割数を調べた客観的な咀嚼能力は、上記の口腔指標のなかで
も最も介護認定や死亡の発生に対する影響が大きいことが示されました。島根県における後期
高齢者歯科口腔健康診査が、後期高齢者の健康寿命を予測する有用な手段である可能性が示唆
されました。これにより、定期的に歯科口腔健康診査を受け、口腔の不健康状態を早期に発
見・対策と治療することの重要性が示されました。また、治療を通じて、客観的によく噛める
状態にあるのかを確認することも大切です

口唇口蓋裂:唇や鼻、耳もなく生まれた私 「生きてて良かった」伝える 大阪の小林栄美香さん 悩みを共有、見つけた光

 生まれたときは、唇も鼻も耳もなかった。先天性異常の一つである「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」の女性が、20回以上にわたる手術を乗り越え、当事者や親のサポートに取り組んでいる。偏見や挫折に直面しながらも、生きる意味を見つけた女性は訴える。私たちに産んでごめんねと言わないで――。【芝村侑美】

 口唇口蓋裂は唇や上あご、口の中が割れた状態で生まれる先天性の疾患で、日本人の赤ちゃんのうち500~600人に1人の割合で発生するといわれている。

 大阪市の小林栄美香さん(30)は、生まれた時に重度の口唇口蓋裂が判明した。唇の形成が不十分で生後3カ月で唇を閉じる手術を経験。耳たぶをつくるために骨や皮膚を移植するなど、27歳までに20回以上の手術を受けてきた。カルテにあった乳児期の写真を初めて見た時は「想像以上の姿にびっくりした」と振り返る。

 自分の見た目を意識し始めたのは4歳ごろ。保育園で友だちに容姿をからかわれ、幼心に「空気になろう」と思った。

 思春期は人間関係がうまくいかずに不登校になった。街を歩いていても通り過ぎる人から好奇の目で見られたり、指を差されたりする日々に生きていくのが怖くなった。他人の目線が気になって、マスクが外せなくなった。

 親に心配をかけないように風呂場でシャワーを出しながら泣いた。自傷行為に走ったこともある。「病気の自分の存在を受け止めきれなかった。誰にも弱さを見せられなくて、自分の中だけに抱え込んでしまった」

 殻に閉じこもった小林さんを支えてくれたのは高校時代に出会った友人たちだった。

 入学した通信制の高校にはさまざまな事情を抱えた同級生がいた。「つらいのは私だけじゃない」。思いを共有できる人が近くにいることで、友達のために頑張ろうと前向きになれた。メークを研究するようになると、見た目を気にすることはなくなった。「今思えば、自分自身が一番偏見を持っていた気がします」

 同じ治療を頑張っている当事者や親たちと思いを共有できないか――。9年前に同じ疾患を持つ子の母親に患者会がないことの悩みを打ち明けられたことをきっかけに、大阪市内で交流会を開いた。「見た目の傷で心まで傷つく必要がなくなる社会を目指したい」。20年にはNPO法人「笑みだち会」(メール=info@emidachikai.org)を立ち上げ、代表になった。

 小林さんのもとには、出産したばかりの母親から「どうしたらいいのか分からない」と泣きながら連絡がくるなど、さまざまな状況におかれた当事者や家族から相談が寄せられる。

 患者の心をむしばむのは社会の偏見や無理解だ。小林さんは「多くの人に病気や患者のことを知ってもらうことで、その壁を取り払いたい」と語る。

 口唇口蓋裂の症状はさまざまで、患者も十人十色。それぞれに悩みがあって、人生がある。「自分が発信することで、生きてて良かったということを伝えたい」。暗闇の先に見つけた光を信じている。

誤飲窒息、対応力磨く 出雲のLCが模擬機器を寄贈 島根県立大生、実習で活用

 誤飲で喉を詰まらせた人への処置を学べる医療用シミュレーターが、看護学科がある島根県立大出雲キャンパス(出雲市西林木町)に導入され、学生たちが対応力を磨いている。

 同キャンパスの学生と献血の普及活動に取り組む出雲中央ライオンズクラブ(LC)が、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)をトレーニングする機器6台とともにシミュレーターを寄贈した。窒息を想定した機器はなく、教員が持参した機材などで対応していたが、十分な実習ができなかった。

 シミュレーターは適切な場所を押すと、口から詰め物が出る仕組み。腹部を突き上げ、口から異物を出させる「ハイムリック法」が体験できる。

 学生たちは実習で取り入れており、看護学科4年の花田圭佑さん(22)は「押さえないといけないポイントが分かり、対応に自信がついた」と喜び、寄贈した出雲中央LCの古川篤会長(46)は「実践的な勉強に役立て緊急時の技術を磨いてほしい」と願った。

 厚生労働省の人口動態統計によると、2023年に国内で発生した不慮の事故による死者数のうち、不慮の窒息は3番目に多い8644人で、交通事故の約2・4倍という。今年2月には福岡県の児童が給食のウズラの卵を詰まらせて窒息死する事故が起きた。

院内処方の歯科医療機関 7割が医薬品の入手困難 日歯調べ 院外処方も5割が困難

院内処方をしている歯科医療機関の7割、院外処方をしている約5割が先発医薬品と後発医薬品ともに入手や処方が困難な状況にある。日本歯科医師会の調査結果による情報提供があった。

 調査は日歯会員を対象とした。回答医療機関の処方区分は、「院内処方のみ」68.1%、「院内・院外両方」25.5%、「院外のみ」7.8%。

 院内処方の歯科医療機関では、「後発医薬品が入手困難」14.9%、「先発・後発とも入手困難」69.3%と計84.2%が困っていることがわかった。院外処方で入手困難なのは、「後発医薬品」12.2%、「先発・後発とも」52.6%の計64.8%.

 入手困難になっている医薬品は、院内・院外処方とも「抗菌薬」が最多となっている。
【歯科通信】

自民党の公約に 「皆歯科健診」明記 山田議員が報告

日本歯科医師連盟顧問の山田 宏 参議院議員は、衆議院選挙の自民党公約に今回も「国民皆歯科健診」の文言が入っているとして、今後も党として同健診の実現に向けて取り組んでいく構えを見せた。

 山田議員は、団塊の世代全員が75歳以上になり、医療費が膨大になるとし、「60歳未満は年間18万円で済むが、75歳以上では年間93万円かかってくる。社会保障制度を維持するために根本的な問題を解決しなくてはいけない」と強調した。

 「今回も自民党として国民皆歯科健診は進めていくということなので、引き続き国民皆歯科健診実現化プロジェクトチームの事務局長としてしっかり進めていこうと思っている」と意気込みを語った。
【歯科通信】

 総務省

総務省は9月16日の敬老の日に合わせ、65歳以上の高齢者の人口推計を公表しました。9月15日時点での高齢者人口は、前年より2万人多い3625万人で過去最高となり、その内訳は男性が1572万人、女性が2053万人となっています。また、総人口に占める高齢者の割合は29.3%で、こちらも過去最高という結果でした。働く高齢者数についても、20年連続の増加で、914万人と過去最高を更新しました。男性は534万人で前年から4万人減りましたが、女性は5万人増えて380万人。高齢者全体(65歳以上)の就業率は25.2%で、4人に1人以上が働いており、65〜69歳の就業率について言えば、52%と半数を超えています。
 そこで注目されているのが、「2025年問題」です。「2025年問題」とは、戦後の第1次ベビーブーム(1947~1949年)に誕生した団塊の世代が2025年頃までに75歳以上に達することで、医療・介護サービスが不足し、経済や社会にも大きな影響を与える問題のことです。実に国民の3人に1人が65歳以上の高齢者、5人に1人が後期高齢者という超高齢化社会を迎える中、懸念されるのが労働者不足です。日本の高齢化率(29.3%)は、世界200カ国・地域で最高で、主要7カ国(G7)においては、日本に次いでイタリア(24.6%)、ドイツ(23.2%)、フランス(22.1%)。その他の主な国、韓国(19.3%)や中国(14.7%)、インド(7.1%)をも大きく上回っています。その社会構造の中で、欠かせないのがやはり高齢者労働力、人的リソースです。豊富な知識・経験・ノウハウを持つ高齢者をいかに積極的に採用し、活用していくか。その成否が日本企業の今後の成長、日本の将来を占う大事なカギとなりそうです。

レプリコンワクチン「懸念の払拭を」 武見前厚労相、都内で接種

前厚生労働相の武見敬三 参院議員は18日、新型コロナウイルス感染症の予防のため、レプリコンワクチン「コスタイベ」を、東京都内の医療機関で接種した。

 接種の状況をメディアに公開した武見氏は、コスタイベについて「副反応などに対する懸念があるが、それをきちんと払拭して国民に安心して打っていただく必要がある」と述べた。コスタベイは新規sa-mRNAを用いたワクチンで、細胞内にmRNAが送られると自己増幅されるように設計。既存ワクチンよりも少ない摂取量で高い中和抗体価が持続するが「増幅期間は短期で安全性に問題は認められない」としている。
【メディファクス・共同】

フロスの使用 「ほぼ毎日」2割 「未経験」3割

ウミガメ株式会社が、全国の20代~50代の男女300人を対象にデンタルフロスの使用状況について10月にアンケート調査をWeb上で行なった。

 全体では、約20.7%が「ほぼ毎日使用している」と回答、「使用したことがない」人も28.3%と、まだ一定数の人がフロスを利用していない状況が浮き彫りになった。年代別で特に注目すべき点として、30代の29%が「ほぼ毎日使用している」のに対し、20代では13.2%と、若い世代においてデンタルフロスの使用習慣が根付いていないことが分かった。
 また、20代では「使用したことがない」割合が30.3%とほかの年代に比べても高い数値となっている。一方で、40代と50代は「たまに使用する」割合が20%以上で、一定の頻度でフロスを取り入れているが、まだ毎日の習慣にはなっていない人も多いことが分かった。
【歯科通信】

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