日本歯科医師会は23日、政府が閣議決定した「骨太の方針2026」に対する見解を発表した。70歳以上の高齢者の医療費窓口負担「原則3割」については、「議論を深めることの重要性は理解する」との考えを示す「容認できない」との見解となった。
日本歯科医師会は23日、政府が閣議決定した「骨太の方針2026」に対する見解を発表した。70歳以上の高齢者の医療費窓口負担「原則3割」については、「議論を深めることの重要性は理解する」との考えを示す「容認できない」との見解となった。
歯科に関連が深い項目として、
■攻めの予防医療と疾病対策
・いわゆる国民皆歯科健診の具体化(歯周病検診の対象拡大や就労世代の歯科健診
の更なる充実)、口腔と全身の健康の関係に基づく歯科疾患対策・口腔健康管理
(中略)を推進する。(口腔健康管理には、オーラルフレイル対策等を含む。)
(※④)
■医療・介護等
・歯科専門職の偏在対策等の歯科医療提供体制の構築を図る。(歯科専門職の偏在
対策等には、医歯薬連携等の推進、障害者等への歯科保健医療の充実、歯科技工
所の質の向上・連携強化、歯科衛生士・歯科技工士の就労・離職対策を含む。)
(※⑤)
・経営情報の見える化を進め、経営実態を把握した上で、物価と賃金の変動に適切
に対応し、経営の安定、処遇改善を図りつつ、社会保障制度改革を着実に実行す
る。その際、経済・物価の動向が2026年度診療報酬改定時の見通しから大きく
変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和9年度予算編成過
程で診療報酬上の加減算を含む更なる必要な調整を行う。(※⑥)
■公教育の再生、研究活動の活性化
・体験活動や読書活動、栄養教諭を中核とした食育や歯科保健教育、近視予防を推
進する。(※⑦)
とまとめられている。
『国民皆歯科健診の具体化』や『専門職の偏在対策』が盛り込まれたことは、本
会がこれまで提言・実行してきた方向性を維持するものとして評価する。
具体的には、
・④については、「いわゆる国民皆歯科健診の具体化」として、引き続き、ライフ
ステージに応じた歯科健診の制度化および更なる対象範囲の拡大を強く働きかけ
るとともに、生涯を通じた歯科健診の環境整備に係る歯科保健医療対策の推進を
図っていく。
「口腔と全身の健康の関係に基づく歯科疾患対策・口腔健康管理」として、引き
続き、ビッグデータの分析調査等を行い、全身の健康と口腔の健康に関するエビ
デンス、口腔健康管理が感染予防につながるエビデンス等もさらに収集、整理し、
これらを活用して、国民の健康に寄与するため、エビデンスに基づく政策を実施
する必要がある。
世界口腔保健学術大会記念「第31回口腔保健シンポジウム」(主催:日本歯科医師会(以下、日歯)、協賛:サンスター株式会社)が7月18日(土)、「もしかして、これも歯周病?~今日からできるセルフチェックと予防~」をテーマに、オンライン配信で開催され、1,700名余が参加した。
主催者挨拶で、日歯の高橋英登会長は、世界に誇る国民皆保険制度と高度な医療水準、そして公衆衛生活動等が功を奏して世界でも有数の長寿社会となっているが、少子化が進んだ結果、超高齢社会を迎えており、何より健康寿命の延伸が求められているとした。
近年、口腔の健康が全身の健康、ひいては健康寿命の延伸につながることや、全身疾患の管理と歯科医療との連携の重要性にも理解が深まっていると述べた。
今回の「もしかして、歯周病~今日からできるセルフチェックと予防~」をテーマにしたシンポジウムを通じて、口腔の健康の重要性についての認識がさらに深まることことに期待を寄せた。
厚生労働省は23日、希望者が歯科健診を毎年受けられるよう、簡易検査ツールを活用した「簡易歯科健診」の制度化など、健康寿命延伸を図るための主要施策プランを発表した。歯科保健や栄養・食生活といった重点領域を定め、国による積極的な介入で行動変容を促す。
厚労省によると、歯の健康を守ることは全身の健康につながるとして、生涯を通じた歯科健診の機会を拡大する狙いがある。簡易歯科健診のほか、自治体による歯周病検診を10歳ごとから5歳ごとに拡大する。実施自治体に対する国の財政支援も検討している。
重点領域は歯科保健や栄養・食生活のほか、認知症やリハビリテーションなど。生活習慣病リスクを下げるため、食事のポイントをまとめたガイドも本年度中に作成する。これらのプランは高市早苗首相が重要施策として掲げる「攻めの予防医療」に基づきまとめた。
上野賢一郎厚労相は報道陣の取材に「国民が健康への知識を深め、自分に合った良い健康習慣を継続してもらえるような取り組みを行いたい」と述べた。
日本医療機能評価機構は6月 30 日に医療
事故情報収集等事業の2025年年報を公表し
た。
25年1月から12月に医療機関から報告さ
れた医療事故情報は、前年から207件増加し
た過去最多の6,118件にのぼり、そのうち報
告義務のある医療機関からが 5,409 件(同
307 件増)、任意参加の医療機関からが
709件(同100件減)となった。
また、ヒヤリ・ハット事例では 117 万
4,698 件の報告があり、前年から 2,352 件
増加。事例の発生件数が増えている一方で透
明性は増し、医療の安全性向上に対する意識
が高まっている様子がうかがえる。
令和6年歯科疾患実態調査によると、8020達成者は61.5%であり、前回の調査より10%増加した。令和4年の報告での各年代のう歯所有者率を図3に示したが、若年者のう歯所有者率は年々減少しているにもかかわらず、高齢期においては増加している。これは若年者における現象は、家庭や学校における口腔衛生管理やフッ素洗口などが普及してきたことによるものと推察されるが、高齢期におけるう歯所有者率の増加は、残存歯を多く有する高齢者が増えてきているということを意味している。
高齢者のう蝕予防策が困難であり、かつ徹底されていないことを示していると考えられる。令和4年歯科疾患実態調査での75~84歳のう歯を持つ者の割合が90%近いことを考慮すると、ほぼすべての高齢者において、つまり自立している高齢者も要介護高齢者に対しても、う蝕に対する何らかの系統的な対策を取らなければならず、またそれは高齢者にとどまらない、ライフコースを考えた対策でなければならないと考えられる。
家庭や学校における口腔衛生管理やフッ素洗口の実施によって、若い人たちのう蝕の有病率は低下している。ただ、年齢が進むにつれて有病率は増加し、35歳~64歳についてはほぼ100%である。これには、中学・高校受験やクラブ活動といった将来への布石を固め始める時期である若年期に、自身の健康を継続的に保つためにはどうすればよいか、つまり口腔健康管理の習慣を得ることが、老年期に至るまでの重要な資産となることをきちんと認識させるという対策が必要である。
現在、国民皆歯科健診が議論されているが、その実施については、われわれ歯科医療者側が相当な責任感を持って実施するべきである。おそらくほぼすべての方々に何らかの歯科的問題が存在するであろうが、その状態とその対策について理論的に分かりやすく説明する知識と技術をわれわれが有しなければならない。つまり、一応説明したけど治療にもリコールにもこないのは患者の責任である、というスタンスではなく、国民皆歯科健診を提案したのだから、それを受け入れた国民に対してはきっちりその期待に応える、という意識がわれわれに必要であろう。
日本小児口腔発達学会
2026年7月20日(月) 17:17
(参加した歯科衛生士)
「歯科では口の中を見ることがメイン。耳鼻科や内科から得られる知識を持ち帰って医院に生かせたらと思う」
学会では「口腔機能支援士」という認定資格も運用していて、原因の早期発見と継続的なケアができる専門人材の育成にも取り組んでいます。
医療施設動態調査の令和8年4月末概数が6月30日、厚労省より発表され、歯科診療所は前月から142施設減の6万5,071施設、病床数は前月から2床減の62床だった。
また、歯科診療所の主な開設者別施設数は、個人が4万6,751施設で、医療法人が1万7,608施設であった。
・医療施設動態調査(令和8年4月末概数)(厚労省HP)