歯を失ったとき、インプラントで治療する人は増えている。顎の骨に人工の歯根を埋め込み、上に人工の歯を取り付ける治療法で、入れ歯より安定しやすく、ブリッジのように隣の歯を大きく削らずに済むこともある。食事や会話の質を高める利点がある。
ただし、インプラントを「一度入れれば一生大丈夫」と考えるのは避けたい。歯科治療で最も大切なのは、単に失った歯を補うのではなく、できるだけ長くかめる状態を保つことが大切です。
歯を失ったとき、インプラントで治療する人は増えている。顎の骨に人工の歯根を埋め込み、上に人工の歯を取り付ける治療法で、入れ歯より安定しやすく、ブリッジのように隣の歯を大きく削らずに済むこともある。食事や会話の質を高める利点がある。
ただし、インプラントを「一度入れれば一生大丈夫」と考えるのは避けたい。歯科治療で最も大切なのは、単に失った歯を補うのではなく、できるだけ長くかめる状態を保つことが大切です。
障害があり、歯科治療を嫌がったり、怖がったりする患者に、いかにリラックスして治療を受けてもらうか。障害者歯科を専門とする歯科医師は鎮静剤を用いるなど、細心の注意を払って対応している。一方、こうした対応が可能な歯科医師は限られ、「歯科難民」になる人も。事態を打開しようと、専門医が医療機関の連携を模索し始めた。 (藤原啓嗣)
6月初旬、知的障害のある男性が定期的な検診のため、よこすな歯科(静岡市清水区)を訪れた。当初は「嫌だ」と不安がっていたが、歯科衛生士が笑顔で診察台へ誘導。次第に落ち着きを見せると、小笠原正院長(67)は笑気ガスを吸引させる処置を始めた。ガスの効き具合を確認し、静脈から鎮静剤を注入。心拍や血圧などを見ながら歯石を取り、虫歯がないかを調べた。小笠原さんは「入れ歯を使えない知的障害者もいて、自身の歯を極力残す治療が大切」と話す。
昨年は一般の患者に交じり障害者延べ1373人を治療し、そのうち440人に鎮静剤を用いた。口の中を触られることを嫌がったり、診察台に座ることを怖がったりする人もいる。小笠原さんは初診の患者を診る場合、知能の発達度合いを測って本人が理解してできることを見極め、保護者や入所施設の責任者と治療方針を決めていく。「治療の目的を理解すると自ら診察台に座って、鎮静剤を用いずに治療できる患者もいる。患者の人となりを理解することから始めている」
愛知県蒲郡市出身の小笠原さんは子どものころ、股関節の病気のため、障害者と施設で過ごした。その経験をきっかけに、それぞれの障害者の特性に合った治療が必要だと考え、障害者歯科の専門医を志した。松本歯科大(長野県塩尻市)で教授を務めた後、地域の診療拠点をつくろうと2022年に開業した。
現在は、日本障害者歯科学会の理事としても地域医療に携わる。国内では1980年代に身体拘束から鎮静剤を用いた治療への転換が始まった。今は専門医のいる歯科クリニックや地域の歯科医師が活動する口腔こうくう保健センターなどで笑気ガスや静脈から鎮静剤を導入する治療法が用いられている。大学病院は全身麻酔による治療を実施している。
一方、鎮静剤を用いた治療には経験が必要で、人員や機器の確保、安全性の担保も欠かせない。専門性の高い医療機関のみが治療を担い、そこに患者が集中して予約が取りにくい地域もある。さらに、地方によっては十分な医療機関がない「歯科医師の偏在」も課題となっている。
① 「医学部・歯学部・薬学部の定員数の削減」について
歯科医師については、「平成24年(2012年)以降、国家試験の合格者数が平均で
定員数の 8 割程度となっており、既に定員数が過剰な状況にある。そもそも、今後
の人口減少や医療提供の効率化を踏まえれば、歯科医師・薬剤師を更に増加させる
必要性は乏しいとも考えられる。」とし、「理系の学問分野間の人材配分の適正化
の観点からも、医学部・歯学部・薬学部の大胆な定員削減に踏み切るべきである。」
とまとめられている。しかしながら、この指摘は、歯科医師においても顕著化しつ
つある地域偏在や、人口の高齢化等に伴う歯科保健医療の構造変化(在宅歯科医療
や口腔機能管理の需要増など)を全く踏まえておらず、単に「総数」のみに着目し
た多角的な視点を欠く、極めて不十分な議論と言わざるを得ない。
定員のあり方については、単なる削減論に終始するのではなく、地域偏在や社会
構造の変化に伴う歯科保健医療ニーズの実態を精緻に分析した上で、関係者による
丁寧な議論を尽くして慎重に今後の方針を示すべきである。
② 「高齢者医療における患者自己負担の在り方」について
高齢者医療における患者自己負担については、「就業率や医療ニーズの実態を踏
まえれば、70歳から74歳の者についてはもはや一律に高齢者扱いすべきでないとも
考えられる。負担能力に応じた負担とする観点から、原則3割負担とするとともに、
高齢者のみに適用される外来特例は廃止とすべきである。その上で、75 歳以上の者
の負担割合については、「原則 3 割負担化」を目指す過程で、仮に経過的な措置と
して窓口負担割合に年齢による一定の線引きを残すとしても、現行の線引きをゼロ
ベースで見直すとともに、例えば、新たに75歳以上となった方々の負担割合は74歳
までの負担割合のまま維持することとすべきである。」とされ、高齢者に対して負
担を求める内容となっている。
我が国の人口動態に鑑みれば、高齢者医療における患者自己負担の在り方につい
て議論を深めること自体は理解する。自己負担割合の引き上げが高齢者の受療行動
の抑制や疾病の重症化にどのような影響を及ぼすかについて、客観的なデータに基
づき正確に把握した上で、極めて慎重に検討を行うことが不可欠である。
③ 「租税特別措置・補助金見直し」について
租税特別措置・補助金見直しについては、「効果が乏しい施策から効果の高い施
策への重点化を進めていくための新たな取組」として位置付けており、「3万7千件
に及ぶ国民からの提案募集の結果も踏まえ、補助金や基金事業について、効果検証
の強化、政策目的と手段の精査、透明性・効率性の向上等に取り組むとともに、こ
の取組を一過性のものとせず、歳出改革として補助金・基金の在り方の見直しにつ
なげ、国民への説明責任を果たしていくべきである」との記載もされ、政策実施後
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の成果を測定し、必要に応じて修正するなど、より良い政策へと更新していく予算
編成サイクルを回すことが重要であり、その中核として、EBPM(証拠に基づく政策
立案)の活用の一端として、今後の一層の推進を求める内容となっている。
証拠に基づく政策立案の重要性は認識しているが、医療・保健分野においては、
短期的な効果判定が困難な事業や、効果の数値化自体が馴染まない性質の事業等や
維持を目的とした事業も多数存在する。したがって、画一的な効果検証に陥ること
なく、個々の事業の性質を十分に把握した上で、慎重に評価・検討を行うことが不
可欠であると考える。
第119回歯科医師国家試験の結果が厚生労働省から発表され、2837人が受験し、合格者は1757人。全体の合格率は61.9%となった。受験者数、
合格者数ともに過去最低となり、合格率も令和4年の第115回に次いで、過去2番目に低い結果となった。男女別では、男性が合格者952人で合格率は57.6%、女性が合格者805人で合格率68.0%。
「お口の恋人」をキャッチコピーに、チョコレートやアイスクリームなどを手がけてきたロッテを傘下に持つロッテホールディングス(本社・東京)が、歯医者さんをサポートするシステムを開発しました。
コアラのマーチやパイの実、雪見だいふくなどたくさんの人気商品があるロッテ。実は、最初に手がけた商品はチューインガムでした。
1990年代にキシリトール入りガムを発売するなど、オーラルケアをうたった商品も押し出しています。
ロッテでは、社内に研究室を設置して歯と口の健康に関する知見を蓄積し、若手研究者の支援も続けてきました。しかし、それが事業に結びついてはいなかったそうです。
ロッテHDの玉塚元一社長は発表会で、「研究助成をして、それでおしまいになっていた。せっかく色々なノウハウを持っている研究者の方々もいらっしゃるのに、マネタイズしないと意味がない」と、ウェルネス事業を強化する理由について話しました。
東京科学大学(Science Tokyo)未来社会創成研究院ウェルビーイング創成センター 相田潤教授、医歯学総合研究科 歯科公衆衛生学分野のワン・ケウェイ(王柯煒)大学院生らの研究チームは、全国の65歳以上の高齢者を対象とした大規模追跡データを分析し、複数の日常的な口腔保健行動と全死因死亡リスクとの関連を検証しました。
北上市の民間保育施設で2023年6月、当時1歳2か月の男児がバナナを喉に詰まらせ、障害を負った事故で、市は事故検証委員会の報告書を公表した。施設側の対応と事故との因果関係が確認されなかったことから、「発生要因の特定に至らなかった」と結論づけた。(河村武志)
男児は、同市の会社員羽藤翔さん(38)と妻の緋沙子さん(37)の三男・凰ちゃん(4)。23年6月1日、凰ちゃんは厚さ7ミリに輪切りされたバナナを喉に詰まらせた。低酸素脳症で重い障害を負い、日常的にたんの吸引などが必要な医療的ケア児となった。
5月末に検証委が市に提出した報告書などによると、凰ちゃんは事故の約3週間前にも自宅でご飯を喉に詰まらせて救急搬送された。緋沙子さんは口頭で施設側に事実を伝えた上で、配慮するよう求めた。
報告書では、食事対応で注意すべき点について口頭でのやりとりだった点を問題視。保護者と施設側の間で認識に相違があったとして、「誤解や伝達漏れが生じやすい構造だった」と指摘した。
発生要因については、食事提供を含む施設側の対応と事故との間に明確な因果関係は確認されなかったと断定。「(凰ちゃんに)誤嚥が生じやすい何らかの基礎疾患が存在した可能性は推測されたものの、医学的に確定した診断は得られておらず、発生要因を一義的に特定するには至らなかった」とした。
時には命にも関わる入院中の肺炎のリスクを1日1、2回の歯磨きによって6割低減できたとする研究結果を、オーストラリアの研究チームが発表した。
三つの病院で8千人超の入院患者を対象にした研究。半数には看護師が口腔ケアを指導し、歯ブラシと歯磨き粉の入った袋を提供したほか、必要に応じて歯磨きを補助した。
その結果、患者は1日平均1・5回歯を磨いて口の健康状態が改善。残る半数の患者に比べ、入院100日当たりの肺炎リスクが60%低下した。「口の中の細菌を減らして気道への侵入を防ぐ、とても簡便な方法だ」と指摘している。