早稲田大発のベンチャー企業「Genics(ジェニックス)」が、口にくわえるだけで自動的に歯を磨ける「ロボット歯ブラシ」を開発した。短時間で気軽に歯を磨くだけでなく、子どもの歯磨き習慣定着や、1人での歯磨きが難しい障害者や介助者らの負担軽減などにも期待する。春にも一般販売を始める。
口内の衛生環境を保つことは、歯周病などの感染症予防にもつながる。同社の栄田源(さかえだ・げん)社長は「幅広い世代に使ってもらい、健康維持に役立ててほしい」と話す。
縦6センチ、横10センチ、奥行き5・5センチの本体に、複数のブラシを備えたU字形の装置を付けて使う。口にくわえて起動すると、ブラシが円を描くように振動しながら移動し、上下の歯の表裏や歯間を磨いていく仕組みだ。
ブラシの動きは本体の二つのモーターで制御。ブラシの角度や制御システムを工夫し、最短1分で手磨きと同程度まで歯垢(しこう)を除去できるという。将来はスマホアプリの操作で特定の歯を重点的に磨いたり、磨く強さを変えたりできる機能の追加も目指している。
先端を付け替えると頬や舌の筋肉のマッサージもできる。高齢者の誤嚥(ごえん)予防や、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者の口を開けやすくしたり唾液量を増やしたりして、口内を清潔に保つことが期待できるという。
栄田さんは「歯は自分の手で磨くものというこれまでの考え方に革命を起こしたい」と意気込む。価格は3万6520円からを予定。