河口浩之・広島大学病院革新的病院口腔ケアプロジェクトセンター長に聞く。
――医師が患者の診察をする上で、口腔面で注意すべきことは何でしょうか。
医科の面から見ても、口腔ケアのメリットはとても大きいと思います。感染源を清潔にする、無くすといった意味合いで考えた際に、口腔ケアは非常に重要です。医科には口腔面と病気の関連性を非常に良く理解されている先生がおり、例えば消化器内科系の先生からは、肝臓の疾患と口腔面の不衛生とはかなり関わりがあるとのことで、口の中の状況を確認してほしいとの依頼を受けることがあります。医科の先生方には、口腔内の状態が身体の病気の原因になることを理解したうえで、歯科にアプローチしていただければと思います。
今までに口腔総合診療科で医科から紹介を受けた患者さんを多数診てきましたが、自主的に診療を受けに来る患者さんとは異なり、紹介の場合は、口の中の状態がかなりひどい方が多いです。上の歯が全て虫歯で歯が無かったり、もう抜くしかない状態になったりしている方もたくさんいました。そういった方は恐らく口の中に劣等感を持っており、恥ずかしくて歯科には行けないとすら感じている場合が多く、長い間治療を放置してしまっています。そのため「通院している歯科がある場合はよく診てもらった方が良い」など、歯科へ行くきっかけとなるようなアドバイスをしていただけると良いですね。