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歯周の炎症を画像で可視化 岡山大

 岡山大学と米ペンシルバニア大学のグループは生体内の分子の動きを画像で可視化する「分子イメージング」の技術を使って、歯周の炎症を確認する研究に取り組んでいる。「好中球」が歯周病菌と反応して活性化することに着目。特殊な薬を投与すれば、好中球の働きが高まる炎症箇所を発光現象によって検出し専用機器で撮影できることを人為的に歯周病を発症させたマウスの実験で確かめた。

 さらにがんの画像診断装置「PET/CT」でも、歯周の炎症が見分けられることを確認し、被ばくや高コストの問題はあるが、PET/CTを使ったがん検査とセットでできれば、歯周ポケットの深さを測る従来の方法より歯周病検査が簡便にできるとしている。

      (山陽新聞digital 9月26日より)

歯と口の健康アラカルト:歯周病治療が健康を守る?

皆さんはご存じでしょうか。40歳以降で歯を失う一番の原因は、実はむし歯ではなく歯周病です。日本の成人の約8割がかかっていると言われており、年齢を重ねるにつれ唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥するという事が主要な環境要因の一つとなって、歯周病菌が増えやすい状態へと変化していきます。また、自覚症状がほとんどなく、ひどくなるまで気付かないのが歯周病の特徴です。

 歯周病は歯を失うだけの病気ではなく、さまざまな疾患に悪影響を及ぼす恐れもあります。例えば「糖尿病」「心臓病」「呼吸器疾患」「早産・低体重児出産」などです。特に歯周病と糖尿病については、多方面からの指摘が挙がっています。

 まず、糖尿病が歯周病へ与える影響として、糖尿病で高血糖状態が続くと細菌に対する抵抗力が低下し、感染症にかかりやすくなってしまいます。歯周病も細菌感染を原因としているため、そのリスクは高まります。また、高血糖状態では尿が出やすくなることで口の中が渇き、さらに唾液に含まれる糖分濃度が高くなることで歯周病菌が増えやすい環境になります。

 次に、歯周病が糖尿病へ与える影響として、歯周病による炎症性物質が血糖をコントロールするインスリンの働きを妨げ、糖尿病を悪化させる危険性があります。そのため、糖尿病の人が歯周病をしっかり治療をすると血糖コントロールの指標であるHbA1cが改善するという報告もあがっています。

 歯を残すことは「おいしく食べる」「楽しくしゃべる」「豊かな表情」など、QOL(生活の質)の維持だけでなく、全身疾患の予防にも欠かせません。ご自宅での正しい歯磨きで目に見える部分を奇麗にし、自分ではケアが難しい部分を歯科医院で奇麗にすることで、笑顔あふれる良い人生を送っていただきたいと思います。

歯周病の進行が呼吸機能の急速低下に関わる可能性 九大

九州大学は9月20日、歯周病の進行が呼吸機能の急速低下に関わることを明らかにしたと発表した。慢性閉塞性肺疾患(COPD)は従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称で、近年世界的に増加傾向で、世界の死因の第4位を占める。

 福岡県久山町の40歳以上成人1,650名の追跡調査データを分析し、呼吸機能検査による一秒量の急速低下との関連を検討した。その結果、喫煙などの影響を加味した上でも、歯周病の進行が最も軽度な集団に比べ、最も重度な集団は3年以内に一秒量の急速低下が起きる割合が1.4倍高く、歯周病が進行している人ほど呼吸機能の経年低下速度が急速化しやすいことがわかった。(医療NEWS 9月25日より)

胃カメラの苦痛が大幅減 マウスピース共同開発

鳥取大医学部付属病院(米子市西町)とイナバゴム(大阪市西区)が胃や食道の内視鏡(胃カメラ)検査で患者の苦痛となる吐き気が大幅に減るマウスピースを共同開発した。U字型で、奥歯でかむとのどの奥が広がり、カメラの接触による咽頭反射が抑えられる。患者の負担軽減で受診率や検査精度の向上につなげる。

 従来のマウスピースは内視鏡保護が目的で、前歯でかむ筒型だった。同病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の藤原和典准教授(43)が、口に力が入り、のどの奥が狭まる分、咽頭反射が起きやすいことに着目し、2年がかりで新型を開発した。

 軟らかい樹脂製で、奥行き55ミリ、幅72ミリ、厚さ23ミリ。奥歯でかむと固定され、口の緊張が和らぎ、舌の位置が下がるため、のどの奥の内視鏡挿入スペースが広がる。

 開発後、10人の臨床検査で咽頭反射の回数は従来型と比べ84%低減されたという。1日に2個2500円(税別)で医療機関向けに販売。5日に同病院で会見した藤原准教授は「広く利用され、多くの患者に楽に検査を受けてもらいたい」と話した。

歯周病の進行が呼吸機能の急速低下に関わる可能性 九大

九州大学は9月20日、歯周病の進行が呼吸機能の急速低下に関わることを明らかにしたと発表した。慢性閉塞性肺疾患(COPD)は従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称で、近年世界的に増加傾向で、世界の死因の第4位を占める。

 福岡県久山町の40歳以上成人1,650名の追跡調査データを分析し、呼吸機能検査による一秒量の急速低下との関連を検討した。その結果、喫煙などの影響を加味した上でも、歯周病の進行が最も軽度な集団に比べ、最も重度な集団は3年以内に一秒量の急速低下が起きる割合が1.4倍高く、歯周病が進行している人ほど呼吸機能の経年低下速度が急速化しやすいことがわかった。

いい歯いきいき健康フェア:楽しんで、いい歯に 口内清潔度測定など 来月4日、高砂

幅広い年齢層を対象にした「いい歯いきいき健康フェア」が11月4日午後1時から3時半まで、高砂市高砂町朝日町1の市文化会館と市文化保健センターで開かれる。口の健康度合いを気軽に測れたり、各種相談窓口、ゲームなど多彩な催しを用意した。入場無料。

 加古川、高砂市と稲美、播磨町の歯科医らでつくる播磨歯科医師会(加古川市加古川町篠原町)が毎年開いており、17回目を迎える。前回初登場の「サリバリーマルチテスト」を今回も実施(中学生以上)。ライオンが開発した口内の清潔度を5分で測定できる唾液検査システムで、昨年も人気を集めた。顕微鏡を使った口腔(こうくう)内細菌の観察や、口腔内カメラによる「口の中探検」、3歳から小学生限定のフッ化物塗布コーナー(要予約)も設ける。

 このほか、口臭測定や歯の健康相談、介護相談、ビンゴゲームやダンスチームのパフォーマンスも。播磨歯科医師会事務局(079・421・8100)では「楽しみながら学べるイベントです。家族連れをはじめ、多くの人にぜひ足を運んでほしい」とPRしている。

口臭の原因となる硫化水素を産生する酵素の立体構造と反応機構を解明。

口腔内の硫化水素濃度と歯周病の進行度には高い相関があり、患者の口腔内の硫化水素濃度を測定すれば、口臭や歯周病の程度を判定する指標にもなる。口腔内で検出される硫化水素は歯周病菌が作る硫化水素産生酵素により、主にシステインというアミノ酸から作られる。これらの酵素の反応機構の解明が硫化水素産生の根本的な理解につながると考えられていた。岩手医科大学薬学部の毛塚雄一郎助教、および野中孝昌教授らの研究グループは、健常者を含め多くの成人で検出される歯周病菌Fusobacteriumnucleatum(フゾバクテリウムヌクレアタム)特有の硫化水素産生酵素Fn1055に着目。この酵素の立体構造と反応機構を解明したと発表した。
 酵素反応をミリ秒(1000分の1秒)オーダーで追跡し、この酵素がシステインから硫化水素とセリンを生成する反応機構が明らかになった。反応には酵素構造変化を伴うことが強く示唆されたという。この研究結果は歯周病菌における硫化水素産生機構の理解につながるとともに、新たな洗口液成分の開発への期待がかかる。

AI技術を用いて地域包括的な口腔保健情報サービスを展開。

超高齢社会が進む中、QOL向上の必要性や地域包括ケアの重要性がますます注目されるようになってきた。そんな背景もあり、大規模な医療情報を安全・安心な形で活用し、新たな歯科サービスの創出や社会的課題の解決に役立てようとするする動きが活発化している。大阪大学歯学部付属病院と大阪大学メディカルセンター、NECは、最新のICT技術を活用したAIによる高度な情報データ分析と共有を包含した「ソーシャル・スマートデンタルホスピタル(S2DH)」構想の取り組みを開始。大阪大学歯学部付属病院の診療現場にて、安全かつ効果的な治療方法を、膨大なデータに基づいたAI分析によって導き出し、選択肢の一つとして患者に提供するという。
 具体的な取り組みとして、瞬時に効果的な治療計画を立案する矯正歯科用AI、口腔内写真により病変の早期発見や見落とし防止を支援する舌粘膜病変AI、データ同化技術を用いて歯の欠損をシミュレーションする歯の喪失AIという3領域でのAI活用を始めている。また、サイバーメディアセンターでは、病院のデータを計算機センターで高速処理するためのセキュア・ステージングの研究開発を進行。これらをもとに、2018年度から歯周病AIと一般歯科AIの構築を中心とする実証実験を開始する予定だという。

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