記事一覧

日歯臨時代議員会、臨時理事会開催

5月29日(金)日歯第178回臨時代議員会が開催され、6月18日(木)19日
(金)開催予定の第179回定時代議員会に提出する理事選任の議案につい
て広く代議員の意見が求められた。理事会は会長予備選挙当選者の高
木幹正氏が選挙管理委員会に届け出た24名のキャビネットの理事選任
議案について、代議員の意見を聞いた上で方向性を決定するとしてい
た。臨時代議員会における協議後、引き続き開催された臨時理事会で
理事の選任に関する議案の取り扱いを協議した後、大久保会長より記
者会見にて理事会の結果について「理事一人ひとりから理事選任の件
について意見を求めた。結論として、圧倒的多数で規約に則り高木先
生が選管に提出したメンバーを、6月18日の定時代議員会にそのまま議
案として提出することを決定した」との報告がなされた。

アナタの息を大丈夫? 水ゆすぎだけでも意外と効果あり

 ふと、自分の口臭が気になったことはないだろうか。実は気にしている人ほど口臭が発現していないことが多く、逆に口臭を放っている人ほど自覚していないことの方が多いという。口臭といえば「おじいちゃん、お口臭~い」という入れ歯洗浄剤のCMを思い出す。最近では歯の健康管理やマナー意識が向上し、会社でも昼食後に歯磨きをしたり、洗口液を使ったり、ガムやサプリメントなどの口臭ケアグッズを常用する人も多い。口臭の原因には胃などの内臓疾患もあるが、一般的には歯や口腔内に問題があることが多く、歯科医師に聞くと「口臭ケアグッズも一つの方法ですが、まずは口臭の根本的な原因となる歯周病菌や食べかすの温床となる虫歯などの適切な処置が大切。そのうえで口臭ケアグッズを使ったり、歯医者で定期的にクリーニングを受けるのがより口臭予防には有効」とのこと。
 また、口臭が気になり始めたときの口の中の状態は、唾液の循環バランスが影響しており、酸性かアルカリ性のどちらかに傾いている。酸性に傾くと虫歯に、アルカリ性に傾くと歯周病になりやすくなる。ゆえに唾液の循環を正常に戻し、口腔環境を中性にすることで口臭は抑えられる。その一番簡単な方法を「水で口をゆすぐだけでもいい」という。「本当?」と思うだろうが、最も身近でリーズナブル、試してみても損はない。

青森県内初の障害者専門歯科が好評 7月からは診療日を週1日から週2日に

「県立あすなろ療育福祉センター」(青森市石江)に、県内初の障害者専門歯科診療施設が開設されて1年たった。利用者から「専門治療を受けられて助かる」と喜ばれており、さらなるニーズも見込まれるため、センターは7月から、診療日を週1日から週2日に拡大することを決めた。現在は、センター利用者のみの診療となっているが、将来的には一般の障害者の治療も引き受ける方針だ。

 5月26日、水頭症の影響で足が不自由な古木千尋さん(26)=青森市=がセンターで歯科治療を受けていた。母・睦子さん(53)は「以前は一般の医院を受診しても薬だけ塗って『終わり』ということがあった。センターで専門の治療が行われるようになって助かっている」と話した。

 昨年4月に開設されたセンターの歯科診療施設は、毎週火曜日の午前9時から正午まで、県歯科医師会、弘前大、岩手医科大の歯科医師が交代で治療に当たっている。2014年度の患者数は延べ302人、1日の受診者は平均6・4人。センターは、14年度の実績などを踏まえ「2日連続で処置が必要なケースもある」として7月から水曜日の午後も診療することにした。

 県歯科医師会の波多野厚緑理事は「障害者歯科治療は、患者が環境変化に敏感だったり、移動が困難だったりするため、特別な配慮と技術が必要。専門治療施設での治療ニーズは多い。全身麻酔などの機器はそろっているので、今後幅広く診療を行っていきたい」と意欲を語った。センターの村上直弘所長は「センター利用者以外の障害者の人も受診できるように前向きに検討している」と話した。

 現在、センターには、状態が比較的安定した重症心身障害・肢体不自由の14人が入所。リハビリ通所の22人が登録している。

歯科医の未受診、親の貧困影響も 名古屋で講演会

歯科医療での保険給付範囲の拡大などを求めている団体「保険で良い歯科医療を」大阪連絡会代表世話人で歯科医の戸井逸美さんが名古屋市内で講演し、大阪府内の中学校で昨年度実施した歯科治療調査の結果を報告した。学校検診で「受診が必要」と診断されたのに、歯医者で受診しなかった生徒は74%に上り、一部は経済的な事情から受診できなかったと解説した。

 同連絡会は昨年度、小中学校で調査。小学校でも、受診が必要と診断されたのに、未受診は51%あった。養護教諭に聞いたところ、親の貧困や教育能力不足、育児放棄などが個別に未受診の原因として浮かんだ。戸井さんは「健康格差がある」とし、「親の責任に矮小(わいしょう)化しないことが大事だ」と訴えた。医療費助成制度の拡充▽保護者や児童への啓蒙(けいもう)▽学校と行政・地域との連携▽学校から歯科治療につなげる仕組みづくり――などを改善策として提案した。

 講演は「保険でより良い歯科医療を」愛知連絡会の定期総会の一部としてあり、56人が参加。県内の養護教諭や歯科医も現状報告した。

歯ぎしりと思っていたら… 顎口腔ジストニアの早期発見を

口や顎、舌、唇などの筋肉が無意識に収縮する「顎口腔(がくこうくう)ジストニア」を患いながら、顎(がく)関節症や歯ぎしりと診断されやすい。まれな病気で、経験豊富な歯科医師でも患者と接する機会が少なく、見落とすためだ。悪化する前に、適切な治療を早く受けられるように、国立病院機構・京都医療センター(京都市伏見区)の歯科口腔外科はセルフチェック表を作成し、患者の理解を呼びかけている。

 ジストニアとは、筋肉の収縮を調節する大脳基底核や神経系統に何らかの障害を受けた結果、全身または身体の一部に、ねじれや硬直、けいれんなどが生じる疾患だ。思い通りに筋肉が動かなくなり、肉体的、精神的に苦痛を伴う。頭が傾いたり、まぶたが自由に開けなかったり、字が書けなくなったりと、日常生活に支障を来す場合もある。

■8割が違う診断に

 ジストニアの疑いがある患者は原則として神経内科を受診するが、顎口腔ジストニアの場合、口腔外科が専門領域になる。代表的な症状として、無意識に▽口を閉じてしまう▽口を開いてしまう▽舌が前に出てしまう▽下顎が横へずれる―などがある。京都医療センター歯科口腔外科は2007年7月から専門的な治療を始め、全国から500人近くの患者が受診した。

 吉田和也医長は「顎口腔ジストニアは患者さんだけではなく、医療関係者の間でも、ほとんど知られていない。適切な治療を受けられず、症状が悪化してから受診するケースが多い。例えば、閉口ジストニアの患者さんは約8割が顎関節症と診断されている」と指摘する。早期発見につなげようと、「口と顎の筋肉に無意識に力が入って動いてしまう」など、特徴的な症状を挙げ、10項目のセルフチェック表をつくり、ネット上で公開している。自己診断で6項目以上該当すれば、専門医の早期受診が望ましい。

 京都府南部の30代女性は1月、緊張すると、突然舌が出て、話せなくなる症状に襲われた。近くの歯科医を受診し、虫歯の治療を受けたが、症状が改善せず、総合病院の歯科口腔外科と神経内科でも「よく分からない」と言われた。ネット上で「舌が出る」という言葉で検索すると、吉田医長のサイト「顎口腔領域の不随意運動」にたどり着いた。セルフチェックを実施すると、10項目のうち、7項目が該当したという。

■治療の苦痛少なく

 女性は4月に受診し、局所麻酔薬によるブロック療法を定期的に受けている。苦痛も少なく、顎に数カ所注射しただけで治療が終わった。「レジ打ちの仕事で毎日、200人以上のお客さんと接していた。正確に数字を伝えるという緊張感の連続だった。病名が分かって、ずいぶんと気持ちが楽になった」と話す。

 京都市の40代男性は5年前から治療を開始。「営業職で、人前でしゃべろうとすると、顎が後方に引きつけられ、舌が出そうになった」と言う。現在も3~4カ月に1回の割合で、筋肉の収縮を抑制するボツリヌス療法を受けている。「ボトックス」と呼ばれるA型ボツリヌス毒素製剤を局所注射するだけだ。男性は「飲んだり食べたりする時に支障はないが、人と話す時だけが困る」と訴える。

 顎口腔ジストニアの治療には、ブロック療法やボツリヌス療法のほか、内服治療、マウスピース、口腔外科手術などがある。吉田医長は「症状の種類や状態によって治療法を選択する。症状が軽い段階で治療を始めた人ほど、総じて治療効果が高い」と説明する。

 また、長時間に渡って口や顎に緊張した状態が続くためか、受け付け、営業、教員、司会など、話す職業に多いのも一つの特徴だという。潜在的な患者は相当数に上るとみられ、まずはジストニアに対する正しい理解が欠かせない。

誤飲入れ歯見落とし賠償へ 新潟県立病院、360万円

新潟県は5日、県立加茂病院(加茂市)に肺炎で入院した70代女性が入れ歯を誤飲しているのを見落としたとして、調停を申し立てた家族に約360万円の損害賠償を支払う考えを明らかにした。6月議会を経て、県が賠償金を支払うことで調停が成立する見込み。

 病院によると、2012年11月、エックス線検査で女性の食道に影を確認したが、過去の手術の留置物と判断し放置。約7カ月後に再度エックス線検査をするまで入れ歯と気付かなかった。女性は去年5月に死亡した。

 家族は「病院側が見落したことが女性の飲み込む力の低下につながった」として同9月、民事調停を申し立てていた。

職場口内トラブル「男性上司」が圧倒

ナガセ ビューティケァは、働く女性の口内環境に関する意識調査(有効回答500人)を実施し、8割強が悩みを抱えていることが分かった。回答全体の84・6%が口内環境に悩んでいることがあると回答。具体的な悩みとして、「歯の黄ばみ・くすみ・汚れ」(41・8%)、「歯垢・歯石」(41・6%)、「口臭」(36・3%)が挙がった。どのようなケアをしているかという質問には「ガムをかむ」(25・1%)、「気になる症状に合わせた歯磨きを使う」(19・1%)、「タブレットを食べる」(18・0%)と回答した。 

 また、働く女性の気になる職場での口内トラブルについては、圧倒的に男性上司の口臭が挙がった。口内トラブルがあると、その人の魅力は7割以上ダウンすることも分かった。

【新潟】虫歯 中1、過去最少 平均0.48本 県調査

 県は4~10日の「歯と口の健康週間」を前に、2014年の歯の疾患調査結果をまとめた。中学1年生の1人当たりの平均虫歯数(治療済みも含む)は0・48本(前年比0・07本減)で、過去最少を更新した。文部科学省が実施した14年学校保健統計調査でも、県内では全国平均(1・00本)を大きく下回り、15年連続で全国最少だった。

 調査は、県内の中学校で健康診断を受けた1年生2万1114人を対象に県が独自に実施。県健康対策課によると、調査を始めた1980年は1人当たりの平均虫歯数は5・03本だったが、約35年で10分の1以下に減った。虫歯が全くない子供の割合は前年比2・1ポイント増の78・3%だった。

 県は81年から、虫歯予防策として、給食後の歯磨き指導のほか、学校で定期的にフッ素液体で口をすすがせるなどの取り組みを進めてきた。同課は「35年にわたる成果が出ているが、まだ2割の子供には虫歯がある。定期的な歯科受診や学校を通じた保護者啓発を進め、『虫歯ゼロ』を目指したい」としている

過去ログ