第30回理事会が5月28日(木)、歯科医師会館で開催され、日歯年金保険の平成26年度適用利率を9.39%にすることを承認した。26年度の日歯年金保険の運用は、実質利回り9.39%をそのまま適用利率とした。年金財政上で生じた剰余金7億6700万円余は、運用実績が2.5%以下の場合に年金額の減額等を緩和するための原資として留保する。
日歯広報 2015.6.15
第30回理事会が5月28日(木)、歯科医師会館で開催され、日歯年金保険の平成26年度適用利率を9.39%にすることを承認した。26年度の日歯年金保険の運用は、実質利回り9.39%をそのまま適用利率とした。年金財政上で生じた剰余金7億6700万円余は、運用実績が2.5%以下の場合に年金額の減額等を緩和するための原資として留保する。
日歯広報 2015.6.15
厚労省の唐澤剛保険局長は4月17日の衆院厚生労働委員会で、国保法等改正案に盛り込まれた健康づくりや疾病予防のインセンティブについて「評価の基準をつくることが重要だ。受診抑制につながるようなものではなく、プラス面での評価を中心としたものを作成したい」と述べるとともに、運用時のガイドラインを作成する考えを示した。井坂信彦委員(公明)への答弁。唐澤局長はインセンティブについて、「医療機関を1年間受診しない人にポイントを付与したり、保険料を引き下げたりすると受診抑制につながり困るという声もある」と指摘。そのうえで、インセンティブの具体的な評価は有識者の意見など踏まえると説明、「現状では、健診や保健指導を受けたり、健康づくりに取り組んだりした人にインセンティブを与える仕組みを考えている」との見解を示した。
国保ニュース「国保情報(国保中央会発行)№1190より転載」
口の中にある歯周病菌の一つが、その人のインフルエンザウイルス感染を助長している可能性があるとの研究結果を、日本大の落合邦康教授(口腔(こうくう)細菌学)らのチームがまとめた。口の中の細菌には、タミフルなどの抗ウイルス薬を効きにくくしたり、ウイルスの増殖を助けたりするものもあり、インフルエンザ対策での口のケアの重要性がますます注目される。
インフルエンザウイルスは、人の細胞表面にくっつくと細胞内に取り込まれるが、そのままでは感染する能力がない。増殖するためには、人の細胞内外にある特定の酵素の働きで、ウイルス表面のたんぱく質に変化が起きることが必要になる。
日本歯周病学会で成果を報告したチームは、昨冬流行した高齢者が重症化しやすいA香港型(H3N2)ウイルスで実験。このウイルスは呼吸器系の細胞にある酵素の働きで感染能力を得ることが分かっているが、細胞とウイルスに歯周病の原因となる「ジンジバリス菌」の培養液を混ぜると、呼吸器系にある酵素を混ぜた時と同じように、細胞へのウイルス感染が広がった。
さらに、ジンジバリス菌が作る複数の酵素のうち「ジンジパインRpg」が、ウイルスに感染能力を持たせることも突き止めたという。
落合教授は「高齢者は免疫力が弱まっており、口のケアが悪いと、インフルエンザ感染と重症化の危険性が著しく増加する可能性がある」と指摘する。
厚労省の唐澤剛保険局長は4月23日の衆院厚生労働委員会で、特定健診・保健指導など医療費適正化に取り組んだ保険者を財政支援する保険者努力支援制度について「(支援金)使途は制限されているということはない」と述べた。ただ同時に「制度の趣旨に治ってどういう対応があるのかは、評価の指標と併せて議論になると思う」との認識を示した。共産党の高橋千鶴子委員への答弁。高橋委員は保険者努力が実って支援制度の助成金をもらったときに、「保険料の引き下げや子どもの医療費無料化など、被保険者に直接還元することも可能か」と質問した。
国保ニュース「国保情報(国保中央会発行)№1190より転載」
座長:旭川赤十字病院 副病院長 森川秋月
演者:北海道医療大学歯学部 歯周歯内治療学分野 教授 古市保志
1.歯周病とは
2.歯周病の進行とその特徴、治療のながれ
3.歯周炎罹患部位から高頻度に分離される細菌(歯周病原菌)
4.歯周組織破壊のメカニズム
5.歯周医学:歯周病と全身の健康との関連性~そのメカニズム
6.糖尿病が歯周病の発症と進行に及ぼす影響
7.歯周病が糖尿病に及ぼす影響・システマティックレビュー
8.血糖コントロールの歯周病病態への影響
9.歯周病が糖尿病へ及ぼす影響
10.歯周病と糖尿病の相関メカニズムおよび病理メカニズム
11.歯周病と糖尿病の免疫生物学的な相互感受性
12.「糖尿病と歯周病の負の連鎖」を改善することの重要性
北海道医療大学歯学部 臨床教育管理運営分野 教授 長澤敏行
・歯周病と糖尿病の関わり
1.ヒト腸内メタゲノム解析が広げる医療展開
2.腸内細菌はエネルギー代謝に影響を与える
3.太っている人は痩せている人と腸内細菌が異なる!
4.LPSの増加がインスリン抵抗性を引き起こす
5.歯の健康と栄養状態
6.歯周病・糖尿病治療が相互の病態に与える影響
7.歯周病が重度である群と軽度である群における歯周基本治療前後の変化
8.歯周基本治療後のHbA1cの改善に関する重回帰分析
北海道医療計画
1.訪問看護ステーション、歯科診療所、薬局などと連携した在宅医療の実施
2.北海道医療計画の糖尿病の項目における歯科の記載について
まとめ
1.歯周病の自覚症状が無い糖尿病患者に対しても、歯周基本治療を行い、健康な歯周組織と適切な食生活を指導する。
2.重度歯周病を有する糖尿病患者に対しては心臓血管疾患などの合併症が重度になる前に、歯周外科処置、抜歯を含む十分な歯周治療を行う。
3.糖尿病治療の多職種連携のために歯周炎と糖尿病の関係について理解を深めてもらう必要がある。
4.糖尿病・歯周病の治療はチーム医療が必要である。
米国の口腔癌手術症例408例を対象に、術後合併症および死亡率を後ろ向きコホート研究で検証。30日全合併症率は20.3%、30日全死亡率は1.0%だった。喫煙が呼吸器または手術部位の合併症と(オッズ比3.59、5.13)、頸部郭清術が呼吸器、手術部位、感染性の合併症と独立して関連した(同6.17、6.30、3.83)。
徳島県歯科医師会が、県西部と南部の病院に「歯科医療連携室」を開設し、入院患者の口腔(こうくう)ケアや診療に力を入れている。両連携室には歯科衛生士が常駐し、医師らの依頼を受けて業務を行う。近年、口腔内の健康と合併症の関係が注目されており、同会は「今まで考えられていた以上に歯科が健康に貢献できる」と医療と歯科医療の連携効果に期待を寄せている。
西部はつるぎ町の町立半田病院、南部は阿南市の阿南医師会中央病院の院内にそれぞれ3月に開設。2011年に徳島市の県歯科医師会館内に設けた連携室は東部と位置づけた。
南部連携室では、歯科衛生士による患者の口腔ケアや看護師への指導、歯科医師を中央病院に派遣して院内での治療に当たっている。産婦人科がある半田病院内の西部連携室では、妊婦に歯周病と早産の関係についても説明している。南部連携室の西川裕子歯科衛生士は「入院患者の中には、滑舌や表情が良くなるなどの効果も出ている」と話す。
同会によると、口内に細菌が繁殖したまま放置すると合併症のリスクが高まる。例えば高齢者の死亡原因で大きな割合を占める肺炎は、口の中の細菌が誤(ご)嚥(えん)によって肺内に入って引き起こされることが多い。
県は2015年度当初予算に連携室の運営費として990万円を計上し、運営を後押しする。同会医療連携担当の秋田豊仁常務理事は「連携室を通し、口の機能を維持することが全身に良い影響を与えることを、患者や家族、医療関係者に実感してもらいたい」と話している。