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インフルや虫歯抑制に効果 静岡、紅茶成分の粉末開発

焼津水産化学工業(静岡県焼津市)と静岡県立大は、紅茶由来のポリフェノール「テアフラビン」の高濃度粉末素材を共同開発した。緑茶などに含まれ、抗菌効果や抗酸化作用が知られているポリフェノールの一種・カテキンに比べ、約15倍のインフルエンザウイルスの不活性化効果があるという。

 カテキンと比べ、約2倍の虫歯菌の増殖抑制効果があることも分かったが、口腔(こうくう)内の環境維持に必要な細菌には影響しないという。動物試験で、血流改善効果があることも判明した。

 同社によると、テアフラビンは紅茶の赤色のもととなる成分で、緑茶を紅茶に発酵させる過程でカテキンが変化してできる。開発した粉末素材中の濃度は約40%で、高濃度の粉末素材の市販化は国内初という。

 中性脂肪値を低下させるなどカテキンと同様の性質も持つことから、食品メーカーなどに販売し、機能を生かした飲料や洗口液など衛生用品への利用が期待される。

 静岡県産業振興財団の担当者は「お茶の消費が減りつつある中で、新しい静岡発の素材として広く利用してほしい」と話している。

「かむ」といい話

卑弥呼の時代には1回の食事で約4000回かむ必要がありましたが現代の食事は600回かむことで十分だという。このかむ回数の違いが両者のあごの骨の発達の違いに歴然とあらわれていて、現代人のあごは卑弥呼の時代に比べてかなり細くなっている。
(よくかめば脳が活性化)
 かむと咀嚼筋などが収縮し、神経を伝わって脳に刺激が送られる。すると脳の血流が増し、働きが活発になって、思考力、集中力、判断力が高められる。

(かむ回数と体重の関係)
 早くからむし歯になってしまった子の体重は、3歳ことには平均体重より2kg異常も軽いという報告がある。乳歯がむし歯になると、食べ物を上手にかめなくなり、発育に影響がでてくるのではないかと言われている。

(離乳食でかむ練習 気をつけたいポイント)
①まずは一口量の学習
 かむ練習の前に、まず食べ物を前歯でかじり取り、口を閉じることができる量、一口量を憶えることが大切
②メニューは2種類以上に
 前歯でかむ、舌で横へ運ぶ、歯ぐきですりつぶすという、一連のかむ練習のために食感の違う食材で、少なくとも2種類以上のメニューを味覚の幅を広げることが有効
③発達にあわせた硬さに
 食材が硬すぎると、かまずに丸呑みすることに。必ず月齢にみあった硬さにする。
④ゆっくり食べる
 はやくちょうだいと食べ物を要求する子どもに合わせて食べさせると、よくかまずに丸のみする習慣がついてしまう。お話しながら、ゆっくり食べる。速く食べてとせかせるにも注意しましょう」

歯科診療所、HIV感染者を拒否 高知大病院「偏見、正しい知識を」

歯科診療所でエイズウイルス(HIV)の感染を明らかにした患者がその後の診療を拒否され、高知大病院で治療するよう指示されていたことが4日、分かった。

 高知大病院によると、患者は昨秋、かかりつけの歯科診療所を感染判明後、初めて受診。歯科医師に感染を告げたところ、「治療を続けると感染の事実が外に知れる可能性があるので、医大で治療を受けてください」と言われたという。

 患者から相談を受けた高知大病院は県歯科医師会に正しい感染症対策の周知などを要請。県歯科医師会が1月に開いた講習会にHIV専門の看護師を派遣し、歯科医師ら約350人に感染症予防対策をアドバイスした。

 高知大病院の山本哲也・歯科口腔(こうくう)外科長は「背景には感染症への知識不足に加え、HIV患者を受け入れる歯科医院でも公表したくないとの偏見がある。正しい知識の普及に努めていく」と話した。

COってなぁに?

学校歯科検診のときに、歯医者さんが「Cです。」とか「COです。」といっているのを、聞いたことがありますか?Cは「むし歯」を表す記号です。それでは「CO」とはいったいどういう意味でしょうか?

(COには2つの意味があります)
 ①要観察歯:すぐに削るような処置は必要でないが、そのまま放置するとむし歯になってしまう歯
 ②要精密検査歯:レントゲン撮影やくわしい検査をしないとむし歯かどうか判断できない歯

(COの歯はどうすればいいの?)
 ①要観察歯:むし歯になる可能性の高い歯ということで、予防処置や保健指導で対応して経過をみていく
 ②要精密検査歯:むし歯の疑いがある歯ということで、くわしく検査をする。その結果、むし歯と診断された場合は、直ちに地要が必要な場合があります。

口腔がん早期発見のためのセルフチェック-お口の中を観察しよう-

現在、日本人においては、2人に1人が「がん」を経験し、3~4人に1人が「がん」で亡くなっています。がんは医学が進歩した現代においても、まだ予防することができず発生頻度および死亡率が増加しています。特に年齢とともに発癌率は上昇します。口腔がんの発生頻度は、からだ全体に発生するがんの1~2%ですが、やはり他の部位のがんと同様に増加しており、死亡率も増加しています。
 口腔がんを治療する場合、進行したがんでは手術、放射線治療、化学療法などを併用して治療するため、からだへの侵襲は大きく、治療期間も長くなり、さらに治療成績も悪くなります。しかし、早期がんでは手術単独または放射線単独での治療が可能で、治療期間も短く、良い治療成績を得ることができます。
 これらのことから、私たちは前がん病変や前がん状態にも注意を払い、なるべく早期でがんを見つけたいと考えています。幸い口腔内は他の部位と異なり観察するのに麻酔、X線検査、内視鏡等の道具を必要とせず、何回でも直接見て触る事ができます。早期口腔がんの症状は治癒傾向のない、腫瘤、粘膜のただれ、白斑、発赤等を呈します。前がん病変には白板症と口腔扁平苔癬という疾患があります。これらも白斑、粘膜のただれ、発赤を呈します。口腔がんは乳がんと同様にご自身でチェックすることができます。皆さんに口腔がんの症状を知っていただいて、異常に気づかれたら医療機関を受診していただきたいと思います。
 生活習慣としては、喫煙、飲酒は口腔がんだけでなく他の部位のがんでも大きな危険因子としてあげられ、禁煙、節酒はがんの予防には大切になります。さらに歯を失わない事もがんの予防には大切です。働き盛りから高齢者のどの世代でも歯周病の治療、予防は大切になります。
旭川赤十字病院

口唇裂の子らに手術を ミャンマーへ医師派遣、寄付募る

生まれながら唇や口に障害のある海外の子どもたちに、無償で治療をするNPO法人「オペレーション・スマイル・ジャパン」(松島恵之理事長)が5月4日、医療チームをミャンマーに派遣し、約120人の手術をする。派遣はベトナム、インドに続き3カ国目で、最大の規模。「善意が子どもを笑顔に変えます」と寄付を募っている。

 口やあごに裂け目がある状態は、口唇裂や口蓋裂(こうがいれつ)と呼ばれ、アジア人だと400~500人に1人の割合で生まれる。日本では、大半が生後すぐに無料で手術を受けることができる。

 だが手術できる形成外科医が少なく、保険制度が整っていない国では、治療を受けられない赤ちゃんがほとんどという。母乳を吸えず、亡くなる子もいる。成長してもうまく話せず、引きこもりになりがちだ。

 途上国へのボランティアは米国の医師が始め、世界に広がった。今回は日本から形成外科医5人、麻酔科医と歯科医各1人、看護師2人の計9人を派遣し、ヤンゴン総合病院で約120人を無料で手術をする。11日まで。

 秋にはベトナム、来秋はカンボジアにもチームを派遣し、手術したいという。団長の保阪善昭・昭和大名誉教授は「手術によって、人生が本当に変わる子たちが大勢いることを知ってほしい」と話す。

 1人の手術にかかる費用は平均2万5千円で、寄付を募っている。問い合わせや申し込みは電話(03・5363・2247、平日午前9時~午後6時)で受け付けている。

人生の振り返り

有力Web調査会社・有力月刊誌が共同で、55~74歳を対象に行ったアンケート
「人生の振り返り」の調査結果が発表されました。2012年9月に実施したもので
1,060人の回答、男女比は約7:3でした。
 「健康について後悔していること」の総合第1位は、「歯の定期検診を受けれ
ばよかった」でした。年齢別の最上位層の70~74歳ではこの項目が、断トツの1
位でした。因みに総合順位の2位以下は、「スポーツなどで体を鍛えればよかっ
た」、3位「日頃からよく歩けばよかった」、4位「腹八分目を守り、暴飲暴食
をしなければよかった」、5位「間食を控えればよかった」の順でした。
 聖路加国際病院理事長・名誉院長の日野原重明先生は、「日頃のケアと食事・
運動が健康の明暗を分ける。歯の健康を保つことこそ長寿の秘訣。」と話され、
102歳の日野原先生ご自身、今も17本の歯が残っているそうです。定期検診など
で国民の皆様に、「全身の健康」のためにも「口腔の健康」がいかに大切であ
るかを、もっともっと認識していただかなければならない様です。

歯がない人ほど肺炎に 細菌で感染、名古屋大など調査

抜けてしまった歯が多い人ほど肺炎で亡くなる危険性が高いことが、名古屋大や京都大などの研究グループの調査でわかった。歯がない人は口の中に細菌が多く、肺にも感染しやすいためだという。

 名古屋大大学院医学系研究科博士課程の須磨紫乃(しの)さん(予防医学)らは、全国の歯科医師会の会員約2万人を対象に、歯の状態や健康状態などについて回答してもらい、その後に亡くなった人について死因を調べた結果を分析。肺炎による死亡率と、抜けた歯の本数との関係を調べた。

 肺炎の死者は計55人。抜けた歯が4本までの人と比べると、年齢や肥満などの影響を差し引いても、5~14本が抜けていた人は危険性が1・74倍、15~27本の人は2・37倍あった。4本の親知らずをのぞく28本がすべて抜けていた人の危険性は、2・77倍あった。

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