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歯科医が主人公の漫画 ご存知ですか?

ほたる~真夜中の歯科医~(1) (ニチブンコミックス) 高田靖彦 (著)

『歯の痛みだけでなく、その裏側にある「暮らしの傷み」も治療する!!
誰よりも患者の痛みを知る男、本日も夜間診療中!』というキャッチ
フレーズで別冊漫画ゴラク(毎月25日発行、日本文芸社)に連載中の
漫画、先日、単行本の第一巻として出版された。
ほたる歯科の保太留脩(ほたどめ おさむ)は夜間診療専門の歯科医、腕
前はピカイチだが、口が悪くて無愛想な偏屈者であり、自身も頻繁に
虫歯になる歯科医である。その彼が口腔疾患の治療を通して、多くの
患者の人生に関わって行くエピソードをリアルに表現している。また、
日本で唯一の本格派歯科医漫画であるとともに、漫画ゴラクに連載さ
れている中で唯一、ラブシーン描写の出てこない漫画でもある。
私は話につりこまれて一気に読んでしまった。とても面白い!
さらに、主人公の生き方が渋く連載の長期化を期待してしまった。
漫画ゴラクはちょっとだが、この単行本は待合室に置こうと思う。
皆さんの診療所の待合室にも一冊いかがですか?

厚労省 行政処分を公表

2月27日、厚労省医道審議会医道分科会が開催され、医師32人、歯科
医師13人の行政処分を公表した。厳重注意と保留を除く処分は医師
24人、歯科医師10人で、歯科医師では業務停止3年2人、同2年1人、
同3カ月6人、同1カ月1人となっている。歯科業務停止3年の歯科医師
の2人のうち1人は、無資格者に患者の抜歯や咬合採得、試適などを
させた歯科医師法違反と、診療報酬を不正に支払わせた詐欺で、懲
役2年、執行猶予3年の司法処分。もう1人は診療報酬の不正請求を数
回にわたって行い、詐欺で懲役1年6カ月、執行猶予4年の司法処分、
保険医等取消処分を受けている。
また、北海道厚生局も3月3日、道内2歯科医療機関の保険医指定取り
消し処分を公表した。

人口構成の変化に応じた 歯科医療の体制構築に努力

日医、日歯、日薬の三師会は2月12日(水)、平成26年度診療法報酬改定が答申されたのを受けて、日医会館で合同記者会見を開催し、見解を示した。大久保会長は、「三師会として『医療再興』という大義の下で一致団結し、国民の健康を守っていきたいという強い思いを示してきた」とした上で、「国民の人口構成の変化等に応じてどのような歯科医療が提供できるのか、厳しい限りある財源の中で努力してきた」と苦労をにじませた。
                             日歯広報 2月25日

[歯科医師国試] 26年2月実施歯科医師国試の合格率63.3%、新卒は73.3%

厚生労働省は3月18日に、第107回歯科医師国家試験の合格発表を行った。試験は、平成26年2月1日および2日に、全国7ヵ所で実施された。

 受験者数は3200人(うち新卒者数2241人)、合格者数が2025人(うち新卒者数1642人)で、合格率は全体で63.3%。新卒者の合格率は73.3%であった(p1参照)。

 合格者の男女比は、男性59.0%(1194人)、女性41.0%(831人)で、合格率は男性59.8%、女性69.1%となった(p22参照)。

 

注意が必要な食べ物

安心して食べるために
お口の機能の低下によって、食べること、飲み込むことが困難になってくると、生命の危機を招いてしまいます。
その方の食べたり飲んだりする働きがどの程度なのか、どのような状態にあるのかを日常の様子から判断し、状態に合ったお食事のかたちを整えましょう。

嫌いな食べ物誰にでも好きな食べ物、嫌いな食べ物があると思います。
好きな食べ物はしっかり味わって食べようとしますが、嫌いな物をどうしても食べなければならない場合、噛む回数が減り、飲み込みが難しくなってしまいがちです。

むせや誤嚥を起こす食べ物一見食べやすく工夫されている「キザミ食」は、お口の中でバラバラになり、まとまりにくくなります。
よく噛めていない状態で無理に飲み込もうとすると、むせや誤嚥の危険が高まります。

ファイル交換ソフトに御注意

先日、ファイル交換ソフトに起因する個人情報の流出事故が歯科医師
会会員に起きた例について日歯より報告があった。ファイル交換ソフ
トはファイル共有ソフトとも呼ばれ、要は複数のコンピューター(サ
ーバーも含む)間でファイルのやり取りを可能にするソフトである。
このソフトがインストールされているコンピューターは操作を誤った
り、ウイルスに感染した場合にはコンピューター上のファイルが外部
に流出する。もちろん、ウィルスも拡散し、パソコン上のファイルは
ゴミ箱内のファイルに至るまで流出の危険性がある。防止策は、第一
にファイル交換ソフトを仕事用のパソコンにはインストールしないこ
と。第二にウイルス対策ソフトを導入し、定期的にアップデートする
こと。第三には、個人情報等含まれた、秘匿性の高いファイルやメー
ルは、コンピューター内に保存しないこと。どうしても保存しなけれ
ばならない時はUSBメモリー、SDカードなどの外部記憶装置へ保存す
べきである。

第107回歯科医師国家試験 大学別の合格発表について

学校名 総数新卒 既卒
受験者数合格者数合格率 受験者数合格者数合格率 受験者数合格者数合格率
北海道医療大学歯学部
(東日本学園大学歯学部を含む) 121 73 60.3% 89 62 69.7% 32 11 34.4%
北海道大学歯学部 57 52 91.2% 54 50 92.6% 3 2 66.7%
岩手医科大学歯学部 117 65 55.6% 68 43 63.2% 49 22 44.9%
東北大学歯学部 67 56 83.6% 54 47 87.0% 13 9 69.2%
奥羽大学歯学部
(東北歯科大学を含む) 151 61 40.4% 90 43 47.8% 61 18 29.5%
明海大学歯学部
(城西歯科大学を含む) 131 88 67.2% 105 82 78.1% 26 6 23.1%
日本大学松戸歯学部 176 128 72.7% 134 105 78.4% 42 23 54.8%
東京医科歯科大学歯学部 73 54 74.0% 67 52 77.6% 6 2 33.3%
東京歯科大学 139 119 85.6% 126 109 86.5% 13 10 76.9%
日本歯科大学 139 107 77.0% 105 88 83.8% 34 19 55.9%
日本大学歯学部 138 114 82.6% 118 104 88.1% 20 10 50.0%
昭和大学歯学部 98 67 68.4% 85 61 71.8% 13 6 46.2%
神奈川歯科大学 156 90 57.7% 112 82 73.2% 44 8 18.2%
鶴見大学歯学部 167 100 59.9% 120 87 72.5% 47 13 27.7%
新潟大学歯学部 57 48 84.2% 52 46 88.5% 5 2 40.0%
日本歯科大学新潟生命歯学部 137 90 65.7% 80 69 86.3% 57 21 36.8%
松本歯科大学 163 77 47.2% 73 48 65.8% 90 29 32.2%
朝日大学歯学部
(岐阜歯科大学を含む) 169 96 56.8% 110 68 61.8% 59 28 47.5%
愛知学院大学歯学部 140 118 84.3% 122 111 91.0% 18 7 38.9%
大阪歯科大学 180 112 62.2% 118 90 76.3% 62 22 35.5%
大阪大学歯学部 71 61 85.9% 64 55 85.9% 7 6 85.7%
岡山大学歯学部 59 47 79.7% 54 43 79.6% 5 4 80.0%
広島大学歯学部 66 51 77.3% 58 49 84.5% 8 2 25.0%
徳島大学歯学部 60 54 90.0% 50 49 98.0% 10 5 50.0%
九州歯科大学 119 95 79.8% 109 91 83.5% 10 4 40.0%
九州大学歯学部 65 43 66.2% 57 40 70.2% 8 3 37.5%
福岡歯科大学 132 83 62.9% 93 69 74.2% 39 14 35.9%
長崎大学歯学部 68 57 83.8% 56 49 87.5% 12 8 66.7%
鹿児島大学歯学部 72 61 84.7% 63 56 88.9% 9 5 55.6%
認定及び予備試験 7 2 28.6% 1 0 0.0% 6 2 33.3%
総合計 3,295 2,269 68.9% 2,487 1,948 78.3% 808 321 39.7%

「3・11の記録」を読み返す

2012年に日本歯科医師会が編纂、中央公論社より出版された「食べる
-生きる力を支える」3冊組の第3巻 「3・11の記録」をご存知ですか?
この本の冒頭、2011年、3月11日、 後に東日本大震災と名付けられた
大災害に際して、被災3県で歯科医が災害支援活動を行ったが、当初、
その任務は医療援助ではなく多くの亡くなられた方の身元を明らかに
する検視であったことから始まる。
特に前半は「生活の医療」のジャーナリスト、秋元秀俊氏の取材、執
筆による派遣歯科医師の活動記録である。普段は死と縁遠い開業歯科
医師が派遣先の過酷な状況下で自衛隊、警察などと協力しながら検視
を進めて行く姿、その奮闘が読み手にもひしひしと伝わってくる。
後半はわずか10日後より開始された、仮設診療所や移動診療所による
歯科医療援助活動の記録である。歯科医師の果たす役割、果たせる役
割、その倫理学的背景にも言及がされている。歯科医療を担う一人と
して、読後、様々なことを考えさせられた。
この機会に既読の方も再度、未読の方は是非ご一読されたい。

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