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「3・11の記録」を読み返す

2012年に日本歯科医師会が編纂、中央公論社より出版された「食べる
-生きる力を支える」3冊組の第3巻 「3・11の記録」をご存知ですか?
この本の冒頭、2011年、3月11日、 後に東日本大震災と名付けられた
大災害に際して、被災3県で歯科医が災害支援活動を行ったが、当初、
その任務は医療援助ではなく多くの亡くなられた方の身元を明らかに
する検視であったことから始まる。
特に前半は「生活の医療」のジャーナリスト、秋元秀俊氏の取材、執
筆による派遣歯科医師の活動記録である。普段は死と縁遠い開業歯科
医師が派遣先の過酷な状況下で自衛隊、警察などと協力しながら検視
を進めて行く姿、その奮闘が読み手にもひしひしと伝わってくる。
後半はわずか10日後より開始された、仮設診療所や移動診療所による
歯科医療援助活動の記録である。歯科医師の果たす役割、果たせる役
割、その倫理学的背景にも言及がされている。歯科医療を担う一人と
して、読後、様々なことを考えさせられた。
この機会に既読の方も再度、未読の方は是非ご一読されたい。

まどみちおさんの歯の詩 知ってますか?

童謡「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」などで知られる、詩人、
まどみちおさんが2月28日に亡くなられた。104歳だった。
「一ねんせいになったら」「ふしぎなポケット」などユーモアあふれ
る童謡は多くの子どもたちに愛されてきた。
そんなまどさんの詩のなかに乳歯の詩がある。

「ぬけた歯」
ぬけた歯をてのひらにのせると 星のようだ
生きもののぼくの口の中へはもう帰れないほど
とおくに光る・・・
ぼくの体の どこかであったのが嘘のようだ
ここから見えるのもふしぎなふるさとの どこかに
帰りついているかのようだ
そこにあることこそが本当の・・・
生きものの一ばん初めの先祖がそこで生まれたころの
風も虹もやまびこも まだ赤んぼうだったころの
宇宙のふるさとの どこかに・・・

新たな基金制度を説明 都道府県歯対応案示す

平成25年度都道府県歯科医師会地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会が1月22日(水)、歯科医師会館で開催され、厚労省が「医療・介護サービスの提供体制改革のための新たな財政支援制度」(新たな基金制度、904億円)について説明した他、日歯は本基金事業に関しての都道府県歯での対応案を示した。
                             日歯広報 2月15日

歯科「初診16点・再診3点」増で決着

中医協総会が2月5日(水)、厚労省内で開催され、平成26年4月からの消費税8%への引き上げに伴う対応として、歯科は「初診料16点、再診料3点」をそれぞれ引き上げることを決定した。
                             日歯広報 2月15日

フッ化物の目的

健康的な生活を送るためには、虫歯を予防することがとても大切です。虫歯の効果的な予防のためには、フッ化物洗口を行い、歯の質を強くして、虫歯になりにくい環境を育むことが重要です。
 
 効果は?
 フッ化物には次のような効果があります・
 ●虫歯になりかけて、溶け出したカルシウムを元に戻す
 ●歯の質を丈夫にする
 ●虫歯菌の活動を抑える
 最初の永久歯が生える4歳頃から開始し、永久歯が生えそろう中学3年生頃まで継続して行うと、成人になってからも虫歯数の減少につながります。
 
 安全性は?
 フッ化物洗口液は、1回分の量を飲んでも急性中毒を起こさない濃度に調整されているので、誤って1回分の洗口液を飲んでしまっても健康に悪影響はありません。また、フッ化物そのものがアレルギーの原因となることはありません。

Q小学校で、週1回フッ化物洗口をしていますが、どのような効果がありますか。誤って飲み込んでしまっても大丈夫ですか?

Aフッ化物洗口とは、一定の濃度のフッ化ナトリウムを含む5~10mlの洗口液を口に含み、1分間「ブクブクうがい」をする虫歯の予防法で、平成24年度から市内の小学校で実施しています。

2060年には会員数が半減 日歯

2月21日開催の日歯都道府県会長会議にて大久保会長が配布した資料
「会員数の将来予測」によると、2013年度の会員数6万4,617人(推定)、
全歯科医師数に対する加入率62.5%が、2060年度には3万~2万5千人に、
加入率は37.9~41.6%まで減少するとの可能性が示唆されている。
会員数の減少は予算および事業、福祉共済制度などに大きな影響を
与えるため、今後、抜本的な対策が急務となる。また、このなかで全
歯科医師数は前提条件によって異なるが、13年度の10万3,388人(推定
値)から人口の減少などの影響により、60年度は7万3,548~6万5,023人
になると予測している。

口腔ケアで健康維持 気仙沼、医療支援の輪広がる

震災直後の医療支援が、地元に引き継がれ、形を変えた支援が続いている。こうした中長期的な医療支援のモデルの一つが、宮城県気仙沼市の口腔(こうくう)ケアだ。

 口腔ケアは、口の中を清潔にし、乾燥を防ぎ、虫歯の残痕を抜いたり、入れ歯を調整したりする。高齢化した地域の復興には、口から食べ、健康を維持するケアの充実が欠かせない。だが、気仙沼では医師や歯科医師らの連携が十分に行われていなかったという。

 山梨市立牧丘病院長の古屋聡さんら支援者の助けもあり、地元の歯科衛生士や管理栄養士らによる「気仙沼・南三陸 『食べる』取り組み研究会」ができた。事例を学ぶ報告会のほか、メーリングリストで助言が受けられる。

 震災直後から、個人参加を全国から受け入れる団体が設けられ、今も続く。家庭医もいれば歯科衛生士もいる。地元の歯科衛生士、金沢典子さんは「口腔ケアって何という感じだったが、最新の技術、知識に触れ、自分たちでもやろうという思いになった」。

 成果も出てきた。馬場敬喜さん(84)は2012年秋、脳梗塞(こうそく)で倒れ、胃ろうになった。希望は「刺し身を食べること」。13年春に転院した病院の理学療法士らが熱心にケアした結果、7月におかゆが食べられ、10月に退院できた。正月、マグロの刺し身を口にした。

 市内には今も言語聴覚士など摂食・嚥下(えんげ)リハビリの専門職は少ない。地元の歯科医師、金沢洋さんは「支援はなんでも受けよう、そして今ここにいる人材で何とかしよう、とした。その結果、やる気のある人が垣根を越えられた」という。

朝日新聞 2014年3月7日(金) 配信

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