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食べ物が美味しくない

味覚の加齢による変化についてお話します。味覚障害の原因は、特発性(原因が不明)、薬剤性、感冒後、亜鉛欠乏症、全身疾患(糖尿病、腎不全、肝障害、消化器疾患、消化管術後など)、鉄欠乏性などです。特に65歳以下の方の味覚障害の原因で最も多いのは特発性で、心因性、感冒後と続きますが、65歳以上の方では薬剤性が最多で、心因性、特発性と続きます。味覚の受容器が日々生まれ変わるためには、亜鉛が必要です。亜鉛欠乏は、コンビニ弁当だけ等の偏食による摂取量の低下と、利尿剤、降圧剤、糖尿病薬、肝疾患治療薬などによりたくさんの亜鉛が消費される場合に起こります。またいびきや舌・口内炎、唾液分泌低下などによる口内乾燥も、味覚障害を助長します。耳鼻咽喉を詳細に診察して、原因を検索しますが、特定できない場合もあります。亜鉛欠乏が疑われる時には亜鉛を投与し経過をみます。心因性の場合は、亜鉛よりも抗不安薬が奏功します。
 予防はバランスの良い食事を取る事ですが、特に日頃から亜鉛を多く含んだ食材(日本茶、牡蠣、レバー、かずのこ、ココア、ナッツ、みりん干し、煮干し、赤味噌、カニ、モズク酢など)の摂取をお勧めします。多くの科を受診している方は、必須薬以外の整理が必要です。咀嚼機能の低下や唾液の分泌低下が味覚の低下につながるので、義歯の調整・管理や口腔内の清掃保持が必要です。趣味や友人、家族との交流を充実させ、日々楽しい食事を取るよう心がけましょう。
           耳鼻咽喉科・アレルギー科・頭頸部外科
                  (医)くまいクリニック

[歯科政策] 歯科報酬引上げ、共産党は賛成、維新の会は反対、ほか慎重姿勢

全国保険医団体連合会の「保険で良い歯科医療を」全国連絡会は11月24日に、衆議院選挙に向けた歯科医療政策に関するアンケート結果を公表した。

  このアンケートは、12月16日に行われる衆議院総選挙に向け、歯科医療政策について、民主党、自由民主党、国民の生活が第一、日本共産党、社会民主党、日本維新の会の6党に対し、11月15~21日に実施したアンケート調査をまとめたもの。

  質問項目は、(1)窓口負担の軽減(2)診療報酬の引上げ(3)保険給付外診療―などの7項目。

  このうち(1)の「窓口負担の軽減」について見てみよう。この質問は、「経済的理由で受診を控える人が歯科では多い」という背景に基づいている。共産党は、負担軽減に「賛成」とし、「子どもは無料、現役世代は2割、高齢者は1割へと引下げる」ことを提案している。

  一方、日本維新の会は、一部の市町村で先進的に実施されている中学生までの窓口ゼロ負担には「賛成」しているものの、大幅な負担軽減や高齢者の窓口ゼロ負担には「反対」姿勢だ。

幹細胞培養液で歯周病治療 名大、イヌで実験

さまざまな組織や臓器の細胞になりうる幹細胞の培養液を使ってイヌの歯周病を再生治療することに、名古屋大大学院医学系研究科の上田実(うえだ・みのる)教授(頭頸部(とうけいぶ)・感覚器外科学)の研究チームが29日までに成功、人間への臨床研究を開始した。12月9日に米学術誌(電子版)に発表する。

 幹細胞の培養液には細胞の増殖や分化などに関わるタンパク質が何種類も含まれており、幹細胞と同じ程度の組織再生能力がある。幹細胞そのものを移植すると、がん細胞化する恐れがあるため、培養液を使うことでこれを回避し、治療に要する費用も抑えることができるという。上田教授は「タンパク質を使った特効薬で歯周病の根治につながる」と話している。

 研究チームは、これまでに培養液の中から歯周病の再生治療に有効な4種類のタンパク質を発見。今回、人の骨髄に由来する幹細胞を使い、培養液をコラーゲンでできたスポンジに染み込ませ、歯周組織に約5ミリの穴を開けて歯周病の状態にしたイヌに移植した。

 4週間後、何もしなかった場合、歯周組織にある骨の再生は約2ミリ弱にとどまったのに対し、移植した場合は3ミリ以上再生し、再生面積は何もしない場合の2倍以上になった。歯の表面のセメント質も培養液で再生した。

「効果の科学的根拠示す」 特定健診・保健指導/矢島健康局長

厚労省の矢島鉄也健康局長は9月26日(水)、専門紙記者クラブの共同取材で、医療保険者に実施が義務付けられている特定健診・保健指導の効果を科学的に証明する「戦略的研究」を局内で進めていることを明らかにした。特定健診の実施率は43.3%(22年度)、特定保健指導の実施率は18.0%(同、終了者の割合は13.7%)と低迷しており、実施率の底上げが課題となっている。矢島局長は「健診・保健指導を実施したグループと実施していないグループを比較すると、患者は健診・保健指導を受けていたグループの方が少なく、入院も少ない」と研究の一端を紹介。そのうえで「科学的根拠、つまり(特定健診などが)うまくいくということがみえてくれば、受診率は上がっていくと思う」と述べた。
                       「国保情報(国保中央会発行)№1070より転載」
 

歯周病 歯槽骨再生、新たな治療法 新潟大が取り組み

人工の歯根を埋め込む「インプラント」や入れ歯などに代わる新しい歯周病治療に、新潟大医歯学総合病院生命科学医療センター(新潟市、センター長・中田光同大教授)が取り組んでいる。歯周病で溶けた「歯槽骨」を再生する方法で、同センターは「自分の歯で再び食べられるようになる」と利点を話している。

 歯周病は、歯の表面に付いた細菌の塊が引き起こす病気で、歯茎が腫れたり、悪化すると歯を支える歯槽骨が溶けて歯が抜けてしまう。同センターは、歯槽骨を包む骨膜の一部を患者から切り取り、約6週間培養してシート状に加工。骨の原料になるアパタイトと患者から採取した血小板を混ぜて骨の欠損部分に詰め、このシートで覆った。この治療で、7~9ミリの歯槽骨の欠損が、治療から半年後には3ミリ程度まで戻り、歯のぐらつきがなくなるという。歯槽骨が完全に欠損してしまう前の治療法としてこれまでに40例実施し、最長で治療から7年間、歯が抜けることがなかったという。

 手術で金属をあごの骨に埋め込んで人工歯を取り付けるインプラント治療は、歯周病の進行で歯槽骨だけでなくあごの骨まで薄くなると、通常はあきらめざるを得ない。同センターは、こうした患者にも同じシートを使ってあごの骨を再建し、インプラントを固定することに成功したという。

 中田教授は「シートの作成には、浮遊菌のない環境が不可欠。今後はこの環境を他の再生医療にも利用していきたい」と話している。

自民党政権公約に歯科健診が含まれる

自民党は11月21日に政権公約をまとめ、「日本を取り戻す」と題し、復興・
防災、経済成長、社会保障などの分野で計328項目の公約を掲げた。歯科
に関わる項目については、<145.国民歯科医療の充実・発展>の中で、
「国民の生涯を通じた切れ目のない歯科口腔保健や歯科医療を推進し、
生活の基盤となる「食」を支え、特定健診(メタボリック・シンドローム
対策)に歯科健診を導入し、8020運動を促進する。労働者の一般健診に歯
科健診を導入し、産業歯科医の役割を明確化することを目指し、要支援・
要介護者を含めた高齢者に対する在宅歯科医療を充実させます」と明記した。
その他、「消費税は、全額、社会保障に使う」「予防医療総合プログラム
の策定や検診を定期的に受診した場合に、医療費の自己負担を軽減するな
どの誘導策の導入等により、健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見等
を積極的に促進する」「環太平洋連携協定(TPP)は『聖域なき関税撤廃』
を前提とした交渉参加には反対」とし、交渉参加の判断基準に国民皆保険
制度の堅持を上げた。       

道民健口公開講座 食とスポーツで健康を育もう!

 講演1 「北海道日本ハムファイターズ 強さの秘訣 ~スポーツ選手の食支援~」
 選手にはもちろんですが、食育セミナーなどで一般の方々にも、強くなれる食事のルールとして「3つの3」を提唱しています。まず、食事は1日3回、朝食は必ず摂るようにすること。続いて、3つの色の食べ物(主食・主菜・副菜)をバランスよく食べること。最後に、ありがとう(サンキュー)の気持ちを大切にして食べることです。若い人が朝食を抜きがちなのは、野球選手も同様です。朝食を食べるにしても、パンとジュースだけで済ませるなど栄養バランスが十分ではない選手も目立ちます。それに比べて、チームの勝利に貢献している1軍の選手は、食事をきちんと摂るようにしています。

 講演2 「スポーツ選手と歯の関係」
 スポーツを行う場合、平衡機能が乱れたり変化したりするということは、運動の基本姿勢を崩すことになります、その影響は競技成績に大きく関わります。スポーツには、動的なもの(野球、サッカー、ラグビーなど)と静的なもの(アーチェリー、射撃、弓道など)がありますが、どちらのスポーツにおいても基本となるのは直立姿勢を維持することで、それは平衡感覚、すなわちバランスにより維持されます。

在宅医療のネットワークに入る方法

一つは、ケアマネへの情報提供書です。今年の介護保険の改定からケアマネへの情報提供を行わなければ居宅療養管理指導Ⅰを算定できなくなりました。それまでは情報提供が面倒だからといって100単位減算で算定していた医院は少なくありませんでした。以前から担当ケアマネへ情報提供書を送っていた医院は少なくありませんでした。以前から担当ケアマネへ情報提供書を送っていた医院は、ケアマネからの信頼も厚く、患者さんの紹介に困ることはないようです。
 二つ目は、サービス担当者会議への参加です。訪問診療に取り組んでいらっしゃる先生は、外来と往診とで極めて忙しい。そのため、サービス担当者会議に参加する先生は極めて少数派です。訪問診療の成功の秘訣は、地域の在宅医療ネットワークの中で確たるポジションを築きあげることです。そのためには、患者さんを取り囲む関係者の顔がお互いに見えることが必要になります。訪問歯科と言えばあの先生、と言われるようになれば、患者さんの紹介は途切れることはありません。単なる情報提供書を送るだけの付き合いと違って、実際に顔を合わせて話しをすることはケアマネや訪問看護などの関係者の信頼を確固したものにします。 最低でも月に1人のケアマネさんとは直接会って話をしているという先生は地域でも必ず支持されています。
 三つ目は、口腔ケアについての情報発信を継続的におこなっていることです。例えば、地元のケアマネ連絡会などで、口腔ケアについての話を年に何回かするといったことでもいいのです。要介護者のための口腔ケアの重要性についての話をほんの10分程度レクチャーするだけでも予想以上の効果があることに気付かれることでしょう。いかがでしょうか。この3つすべてを当たり前のように実践されていますか。知っていることと実践できていることは違います。ほんの少しだけやってみるだけで、結果に大きな違いが出てきます。是非ともお試しください。

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