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学童後期の歯科保健支援のポイント

・子どもの理解程度や持続時間を確認しながら一つずつ具体的に
 ・家庭での歯磨き時に歯ブラシの持ち方、歯面への歯ブラシの当て方、そのときの圧、動かし方など手添え介助を加え、反復練習
 ・本人の能力を見極めながら保護者と協力して自立に向けた支援

シェーグレン症候群②

 唾液の分泌低下が疑われる場合は、耳鼻科(または口腔外科)で唇の組織を採り、唾液腺の炎症の程度を調べます。虫歯ができやすくなるので、うがいや歯磨きをしっかり行うこともとても大切です。
                         北海道新聞 2013.1.23

学童前期の歯科保健支援のポイント

・特定の部位のみの歯磨きやブラシ圧の問題
 ・顔面の認知部位から順に磨けるよう支援し、除々に磨ける部位を増やしていくよう援助
 ・混合歯列期で歯磨きの仕方に工夫

幼児前期の歯科保健支援のポイント

・仕上げ磨きは寝かせ磨き、粘膜排除を忘れないように
 ・仕上げ磨きは、無理をせず母と子の楽しい雰囲気で
 ・終了の目安(10カウント)を伝えながら
 ・受け入れ可能な部位から始め、除々に磨ける部位を増やし歯磨き時間の延長を図る
 ・歯磨き順番をパターン化し磨き残し部位をつくらない
 ・歯ブラシの選択は毛先が短く弾力性のあるもの
 ・フッ素配合の歯磨剤の工夫した使い方
 ・歯磨きを嫌がるときの強引さは、激しい拒否や歯磨き嫌いの原因となるので注意
 ・偏食、多動をコントロールするための手段としての甘味性食品の摂取や食行動への早期からの支援
 ・歯磨き習慣の定着と歯磨き技術の習得の困難性を伝える
 ・低年齢児から父親の協力が得られるように援助

シェーグレン症候群① 免疫が涙腺、唾液腺を攻撃

シェーグレン症候群は、この涙腺や唾液腺が「免疫の反乱(自己免疫)」によって攻撃される病気です。涙腺や唾液腺が破壊されてしまいますので、涙や唾液の量が減ってしまいドライアイ、ドライマウスとなるというわけです。シェーグレン症候群も男女比が1対15と圧倒的に女性に多い病気で、50代に発症のピークがあります。日本には10万~30万人ほどの患者がいると予想されています。次回、詳しい症状について説明します。
                  北海道新聞 2013.1.16

発音悪い小3長男 成長の遅れが心配

Q 小学3年生の長男は発音が悪くちゃんとしゃべれないのが気がかりです。「さしすせそ」とか「らりるれろ」がうまく言えず、幼児語のように聞こえます。先日授業参観日で同級生たちがしっかりした発音で伝えたいことをちゃんと話しているので驚きました。もしかしたら息子は成長に遅れが出ているのではないかと心配です。

 A 言葉の発達は小学校低学年くらいではまだ、かなり個人差があるのではないかと思います。ですから周りの子たちと比較してしゃべり方だけは劣るというだけでは、ただちにそのことが成長の遅れと関係しているとはいえません。そうした心配の前にまず息子さんの歯の状態や聴覚に問題がないかどうかもチェックする必要があります。抜けている歯があったり歯並びが悪いことなども発音が悪い原因になっているかもしれません。「よく聞こえない」という障害があれば、うまく話せないということも起こり得るでしょう。舌の長さでも発音は違ってきます。歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科で、そういったチェックをしてもらうことをお勧めします。
                    北海道新聞 2013.1.14

乾燥しがちな冬・・・口臭に注意

乾燥しがちな冬は口臭が強くなりやすい季節。口臭の一因となるのが、舌の表面に汚れが付着した舌苔だ。最近は舌苔を取り除く舌ブラシ付きの電動歯ブラシも登場しているが、みがきすぎには気を付けたい。また食事の際はよくかみ、唾液の分泌を促すことが口臭予防につながるという。舌の表面は、糸状乳頭というじゅうたんのような構造になっている。口内の乾燥などにより糸状乳頭が伸び、その間に粘膜のあかや食べかす、最近が付着し、白いコケのように舌を覆うのが舌苔だ。舌苔からは硫化水素などが発生するため口臭の原因となる。北大歯科診療センターで予防歯科・口臭外来を担当する兼平孝講師は「唾液には口内の汚れを洗い流す効果がある。口内が乾燥すると舌苔が付着しやすくなる」と説明する。舌苔除去のために歯ブラシを使用する人もいるが、舌を傷つける恐れもあるため、歯ブラシで強くこするのはなるべく避けた方がよいという。
 簡単にできる口臭対策はよくかむことだ。かむと唾液の分泌が促される。かつて日本人の食事は繊維質の多い食材をよく使っていたため、よくかまなければならなかった。しかし食の欧米化とともに軟らかい食材が増えて、かむ回数は減ってきている。兼平講師は「野菜や果物など繊維質の食材を積極的にとり、よくかむように心がけて。ガムも効果的」としている。このほか、口呼吸になりがちな人も口内の乾燥を招いて口臭が発生しやすくなるので、マスクを着用するといいそうだ。
                              北海道新聞 2013.1.9

固唾をのむ

 緊張すると、唾液の分泌が盛んになるのでしょうか?いや、人は極度の緊張状態になると、むしろ唾液の分泌が低下します。緊張して口の中がカラカラになる経験をした人も多いはずです。それではなぜ、唾液がたまるのかといえば、物事に集中した時、人は唾液を飲むのを忘れてしまうからです。唾液は、食べ物を食べているときはもちろんですが、それ以外の時にも、常時、一定量が分泌されています。これは、口の中を湿らせて粘膜を守ることと、唾液に含まれている殺菌成分の作用で、ばい菌を増やさないためです。唾液の分泌量は、1日で1~1・5㍑にもなります。分泌された唾液は、大抵は無意識のうちに飲み込まれているので、口から唾液があふれるようなことはありません。赤ちゃんがよだれを流すのは、飲み込む力が弱いからです。緊張を感じる場面を凝視すると、人は唾液を飲むことを一時的にやめてしまいます。そして唾液がたまってくると、それに気がついて「ゴクリ」と固唾をのむのです。今年も固唾をのむ機会があると思いますが、事件、事故ではなく、スポーツ観戦など、楽しい場面でと願っています。
                   北海道新聞 2013.1.9

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