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歯科医療の提供体制確保へ

時期医療計画に向けた都道府県歯担当者連絡協議会が7月18日(水)、歯科医師会館で開催され、5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)5事業(救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療、小児救急医療を含む小児医療)及び在宅医療に係る歯科医療の提供体制の確保に向けて意見交換を行った。医療計画は5年に一度見直され、今回は6回目。現行の4疾病・5事業から精神疾患及び在宅医療が加わった。
                   日歯広報 8月5日

歯学部入学者数、私立の4割で募集人員割れ- 文科省集計

全国に17ある私立大歯学部の約4割に当たる7つの歯学部で、今年度の入学者数が募集人員を下回ったことが、文部科学省の集計で分かった。募集人員割れの歯学部は昨年度から3か所減少したが、中には募集人員の2割に満たないケースもあった。

 同省の集計によると、今年度の入学者数が募集人員を割り込んだのは、▽北海道医療大(募集人員に対する充足率67.5%)▽岩手医科大(61.4%)▽奥羽大(16.7%)▽神奈川歯科大(81.0%)▽鶴見大(65.2%)▽愛知学院大(91.4%)▽福岡歯科大(99%)-の各歯学部。これに対して国立大では今年度、11校すべての歯学部で定員を満たした。
 奥羽大では、募集人員96人に対して志願者数が29人にとどまり、実際に入学したのは16人だった。
 入学者数が募集人員を割り込む私立大歯学部の数は、2009年度12、10年度11、11年度10と推移している。

安易な考えは禁物 インプラントでトラブル 関係学会は対策に着手 「医療新世紀」

歯を失ったあごの骨に穴を開けてチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付けるインプラント治療でトラブルが相次いでいる。中には神経まひなどの重い症状を起こした事例もあり、関係学会は実態を調べたり、治療内容を記録して患者が携行する手帳を試作したりと対策に着手した。専門家は「インプラント治療は外科手術。安易に考えないで」と呼び掛けている。

 ▽教育ないまま

 インプラント治療は欧州で開発され、日本でも1970年代~80年代から広がった。隣接する健康な歯を削って人工の歯を挟むブリッジとは違い、ほかの歯に負担をかけずに済む。入れ歯に比べて強く物をかめるし、見た目がきれいなのも利点だ。費用は1本当たり30万~40万円とされる。

 だが、普及の仕方には問題があった。大学などで統一的な教育がないままに、メーカーが開業医を直接指導する形で広まった。そんな経緯が「治療水準に差がある可能性」(国民生活センター)を生んだとされ、同センターは昨年12月、2006年度から約5年間に腫れや痛みが残るなどのトラブルが343件寄せられたと発表した。

 主に大学病院の口腔(こうくう)外科医らで構成する日本顎顔面インプラント学会の調査では、09~11年に74カ所の学会認定施設で計421件、重いトラブルを抱えた患者の治療が行われた。神経損傷によるまひが約38%を占め、鼻の横にある上顎洞と呼ばれる空洞へのインプラントの侵入、上顎洞の炎症が続いた。その大半は開業医から受けた治療に起因するものだという。

 ▽治療指針

 同学会は調査結果を踏まえ、異常を感じた患者が回復可能性のある早期に大学病院などでセカンドオピニオンを求め、トラブルの治療を始められるよう患者が携行するための手帳を試作、普及を目指すことにした。

 国内で使われているインプラントは数十種類あり、使用する器具も異なる。手帳にはインプラントの位置、大きさ、メーカー名など、トラブル対処に必要な情報の記入欄を設け、インプラント治療を行った歯科医に書き込んでもらう。骨粗しょう症薬などの服用者はインプラント治療で重大な合併症を起こす恐れがあるため、服用薬の点検欄も設けて注意を促す。

 インプラント治療に携わる開業医らが最も多く加入する日本口腔インプラント学会は、治療前に確認すべき既往症や投薬状況などのチェックリスト案を公表した。治療指針もまとめ、8月末をめどに全会員に配布する。

 日本歯科医学会も3月、インプラント治療の手術環境や事前の検査、患者への説明内容、事後のメンテナンスなどについて全国調査した。結果を踏まえて治療指針づくりに乗り出す考えだ。口腔インプラント学会などと連携し、治療内容を記入する患者用カードの作成も検討している。

 ▽賢い患者に

 そもそもインプラント治療は骨に穴をあける外科手術。例えば下顎なら骨の中に神経や血管が通っており、リスクが付き物だ。顎顔面インプラント学会理事長の瀬戸☆一(せと・かんいち)・総合南東北病院口腔がん治療センター長は「入れ歯と同じ感覚では困る」と訴える。

 口腔インプラント学会理事長の渡辺文彦(わたなべ・ふみひこ)・日本歯科大教授は「自ら情報収集し、きちんとした技術を持つ歯科医を見極める賢い患者になってほしい」と話す。歯科医を選ぶ際には、各学会が独自の基準で認定する専門医の情報も参考になる。

 「インプラントは画期的な機能回復医学。高齢化社会で長く健康に暮らすために今後、重要な役割を果たす」(瀬戸さん)。専門家らは「素晴らしい治療法」と口をそろえ、悪いイメージの定着を懸念している。

社会保険診療報酬の所得計算 特例措置存続に向け調査実施

第4回理事会が7月19日(木)、歯科医師会館で開催され、社会保険診療報酬の所得計算の特例措置(いわゆる四段階制)の存続に向けて調査することを決めた。医療機関における四段階制の適用の実態を把握し、四段階制が小規模医療機関の経営の安定を図り、地域医療への専念に必要不可欠であることを明らかにし、税制要望の基礎資料とすることが目的。四段階制が必要な理由などを調査する。8月中旬にかけて、東日本大震災の被災地である岩手県、宮城県、福島県を除く日歯会員約5%(約2500名)を無作為抽出して実施する。
                   日歯広報 8月5日

研究を志す医師・歯科医師の実態把握するため、届出票を見直し

「医師法施行規則等の一部を改正する省令(案)」に関する意見の募集について(8/10)《厚生労働省》

  厚生労働省は8月10日に、「医師法施行規則等の一部を改正する省令(案)」に関する意見募集を開始した。

  医師、歯科医師、薬剤師は、2年ごとに氏名・住所等を厚労省に届出ることとなっている。今般、この届出に係る様式を改正するために、広く国民からの意見を募っている。

  主な改正点は、医師については「主に従事している施設及び業務の種別」のうち「医育機関」に、『医育機関の臨床系の大学院生』が加えられる。これは、研究を志す医師が減少していることを考慮し、我が国の医学の発展に不可欠な研究に携わる医師(大学院生)の実態を把握するために行われる。歯科医師についても同様だ。

歯科の視点に立った摂食機能療法

患者さんやご家族から成果が分かりにくいとの声が多くあがっていました。そこでおすすめなのが、桐生市歯科医師会が開発したⅰphone用「口から健康アプリ(くちけん)」です。パタ力の音を患者さんに発音してもらうと、音が波長として記録されます。成果をグラフ化することで、訓練前との比較を簡単にできるのです。

抜けた歯を供養 大須観音

名古屋市中区の大須観音宝生院の歯歯塚(ははづか)で8日、抜けた歯や義歯をまつる供養会が行われ、約100本の歯が納められた。

 県歯科医師会の主催。歯歯塚は1977年8月8日、歯と義歯を納める国内初の塚として建立された。塚の周りには人間の歯をかたどった花こう岩28個が並べられており、8月8日を「歯歯塚の日」と定めて毎年供養を行っている。

 姉の義歯の供養に訪れた同市千種区、岡本静子さん(78)は「かかりつけの歯科医で供養会を知り、持ってきた。姉の健康を守ってくれたことに感謝したい」と話していた。

読売新聞 8月9日(木) 配信

踏切事故訴訟、争う姿勢 てんかん発作の歯科医

三重県四日市市で2010年、車の追突で自転車を踏切に押し出され、電車にはねられ死亡した中国籍王定祥(おう・ていしょう)さん=当時(23)=の両親が、車を運転中にてんかん発作を起こした歯科医の池田哲(いけだ・てつ)医師(48)に約5340万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が7日、津地裁四日市支部(斉藤一美(さいとう・かずみ)裁判官)であり、池田医師側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

 訴状などによると、池田医師は10年12月30日、運転中に発作で意識を失い、遮断機が上がるのを待っていた自転車に追突。王さんを含め3人が電車にはねられるなどして死傷した。

 王さん側は「主治医から運転しないよう注意されていた。医師の経歴にかんがみて、重大事故を引き起こす危険性を十分に認識していた」と主張している。

 池田医師は自動車運転過失致死傷罪で禁錮2年10月の判決を受け、最高裁に上告した。ほかの死亡男性の父親が損害賠償を求めた訴訟は、既に和解した。

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