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患者を生きる 根気よく発音練習続けた 子どもの病気 口唇口蓋裂2

上唇と上あごがくっつかず、すき間が残る形成不全「口唇口蓋裂」の状態で生まれた。生後7ヶ月で上唇、2歳で上あごの奥のすき間を閉じる。声を出すときには、上あごの奥の粘膜がのどの壁をふさぎ、呼気はすべて口に流れる。呼気が鼻へ抜けると正確な発音ができない。上あごの奥の手術は、のどをふさぐ機能を向上させる目的もある。のどを閉じる機能が不十分だと、口の中で作る「破裂音」という音をのどで作る自己流の発音が、身につくことがある。
 4歳から言語治療を始めると発音はみるみる上達した。小学校に上がるころには、日常会話に困らなくなっていた。
                   朝日新聞 2012.2.22

インプラントで無料相談 28日、医療問題弁護団

顎の骨に人工歯根を埋め込み、歯を復元するインプラント治療をめぐるトラブルが増えているとして、医療問題弁護団(代表・鈴木利広(すずき・としひろ)弁護士)は今月28日に「歯科インプラントホットライン」を設置、無料相談を実施する。

 国民生活センターによると、インプラント治療で腫れや痛みが残るなどしたとの相談は、2006年度以降、343件寄せられた。弁護団の高梨滋雄(たかなし・しげお)弁護士は「大学歯学部でインプラントに関する教育がほとんどなく、標準的な術式も確立されていないことが背景にある」と指摘。「被害実態を把握し、回復につなげたい」としている。

 受付は28日午前10時~午後5時。電話03(6869)0428、または03(6869)9028。

患者を生きる 閉じて終わりと思ったが 子どもの病気 口唇口蓋裂1

胎児の上唇や上あごは三つの部分が組み合わさってできるが、それらがくっつかないまま生まれることがある。上唇の左右に2ヵ所と、口の中の上の部分(口蓋)に、形成不全によるすき間があった。重い口唇口蓋裂だった。最初の手術は生後7ヶ月。上唇のすきまを閉じた。
 2歳になった直後、河合さんは、のどの奥にある軟らかい部分の粘膜だけを縫い合わせた。上あごの前方の骨がある硬い部分を手術すると、上あご全体の成長を邪魔するため、時間をおいてすき間を閉じることにした。「2回法」という手法だ。最小限の閉鎖手術は終わった。発音やかみ合わせの悪さなどの課題と根気強く、付き合っていかなければならないことがわかった。
                   朝日新聞 2012.2.21

高齢者医療改革や適用拡大法案 調整難航

政府が今国会中の成立をめざす消費増税法案について、当初、閣議決定を検討していた3月13日よりずれ込み3月下旬となる可能性が出てきた。同法案の決定が遅れれば、社会保障改革の関連法案の決定も遅れる見込みだ。医療保険制度改革絡みでは、焦点の高齢者医療制度改革法案や短時間労働者に対する健保などの適用拡大法案は調整が難航しており、消費増税法案との同時提出は困難との見方が強まっている。
           April 4 2012 Doushikai Tsushin No.745

家族の絆を深める口腔ケア

「おじいちゃんの口が臭いからお見舞いに行きたくないって孫が言うの」
 奥様は、そうKさんにこぼしたのです。

 ショックを受けたKさんは、なんとかしたいと思って書籍を調べてみました。
そこで目に入ったのは、「口臭の原因のひとつは口腔乾燥」という一文。夢中で
読み進めると、ストレッチを加えて唾液分泌を促す口腔ケアが効果的と書かれて
いたのです。

 さっそくKさんは、その日から粘膜ブラシ『くるリーナ』で口腔内のストレッ
チを行ない、唾液の分泌を促進。1週間ほどすると口腔内が潤い、口臭も軽減さ
れてきました。

 そして数週間後……。

 和幸さんの病室から聞こえてきたのは、お孫さんのかわいい声。室内を見てみ
ると、和幸さんが幸せそうにお孫さんを抱っこしていました。

「口腔ケアは、家族の絆を深める役割もあるんですね。今までは、清潔に保った
り誤嚥性肺炎を防ぐことだけが目的だと思っていました」
 Kさんは今、あることを看護師長に提案する予定です。それは、口臭が強い患
者さんにはお見舞い時間の前に口腔ケアをすること。たくさんお見舞いに来ても
らい、早く患者さんに元気になってほしいとKさんは願っています。

定期的な歯のクリーニングで心臓発作、脳卒中のリスク低下。

定期的に歯科医院を訪れ歯石を取ってもらうと、心臓発作や脳卒中のリスクを下げる可能性があるとする研究結果が、昨年11月、米フロリダ州オーランドで開催されたアメリカ心臓協会(AHA)で発表された。台湾の台北栄民総医院の研究チームは、心臓発作または脳卒中の発症歴のない10万人以上を約7年間にわたり追跡調査。結果、少なくとも2年に1回以上歯石除去の処置を受けた人は心臓発作リスクが24%低く、脳卒中リスクは13%低かった。処置の頻度が2年に1回以下の人の場合でも、処置を受けていない人と比べると、どちらのリスクも目立って低くなった。

歯科診療所数の減少傾向続く。昨年ピーク時比で17都府県が減。

厚生労働省の医療施設動態調査によると、平成23年11月末現在の歯科診療所数は全国で6万8514施設で、対前月の減少数は15と3ヶ月連続の減少傾向が続いている。都道府県別では神奈川の8、北海道、長野、広島の3など、13の道県で31施設増えたものの、東京の11、京都の10など、20都府県で46施設減った。ピーク時の昨年8月に比べると、東京は28、京都は13、青森は7施設の減少となり、増加数を加味しても全体として33施設の減となっている。経営難から廃業する歯科医院が増えているからではないかという歯科医師の声も聞こえてくる。

あるべき医療の実現に向けた第一歩。診療報酬改定・歯科1.70%アップ。

平成24年度診療報酬改定の改定率は。薬価・材料引き下げ分を含めた医療費全体を0.004%引き上げることで合意した。診療報酬本体はプラス1.379%(約5500億円)で、内訳は医科1.55%、歯科1.70%、調剤0.46%それぞれ引き上げ。改定比率は「医科1:歯科1・1」と、歯科の改定率は2回連続で医科を上回った。介護報酬改定は1.2%の引き上げで、内訳は在宅1.0%、施設0.2%それぞれプラス。
歯の保存に資する技術の評価(一部)
 歯周病に関する技術の評価の見直し

 在宅歯科医療の評価(一部)
 歯科訪問診療料の評価の引き上げ

 歯科衛生士の歯科訪問診療の補助に関する評価

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