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体で気になるニオイは「口臭」が圧倒的多数に

グラクソ・スミスクラインは、20歳以上の男女600人(20代~70代以上までの6世代)を対象に、日常生活でのニオイに関する予防・対策について調査を行ったところ、気になる体のニオイとしては「口臭」が圧倒的多数を占めた。調査は今年1月20~23日にかけて、インターネットで実施した。
 最も気になるニオイとしては、自分の体に関しては「口臭」(43.2%)がトップ、他人の体に関しても「口臭」(42.3%)がトップと、いずれも体の気になるニオイとしては「口臭」が圧倒的に多い結果となった。
 自分の体のニオイに関しての予防・対策を「常にしている」「ときどきしている」という積極的な層に着目すると、60~70代の高齢者層は、20~30代の若者層に比べて、体のニオイ全般への予防・対策への意識は低かったが、口臭に限った予防・対策では、高齢者層も若者層並みに行っていた。
                薬時日報 2012.2.15

歯周病がカンジダ菌で進行 高齢者は十分な口腔管理を

口腔内常在菌である真菌(カビ)の一種、カンジダ菌が歯周病菌の
歯肉への侵入を進行させるという実験結果を、奥羽大歯学部口腔病
態解析制御学講座の玉井利代子准教授が発表している。この研究の
論文は微生物学免疫学に関する国際的な学術雑誌「マイクロバイア
ルパソジェネシス」に掲載された。カンジダ菌は中高年になると検
出される割合が増え、50代では約半数の人から検出されるという。
玉井准教授は中高年がカンジダ菌の保有率や歯周病になる割合が高
いこと等を踏まえ「カンジダ菌が口腔内で発生した場合は、歯周病
の原因菌である歯周病菌の働きが高まる」という仮説を立て、2年
前より実験をスタートした。シャーレで人の歯肉の細胞を培養し、
カンジダ菌と触れた細胞と触れていない細胞の歯周病菌を取り込む
割合を比較した結果、触れた細胞は触れていない細胞の3倍、歯周
病菌を取り込みやすいことを確認し、歯周病がカンジダ菌で進行す
ることを突き止めた。歯周病菌は歯周病だけでなく、動脈硬化等の
原因の一つとも言われ、口腔内を清潔に保つことはこれらの予防に
も繋がるといえる。歯磨きやうがい、義歯の手入れ等により歯周病
や動脈硬化、心筋梗塞等のリスクを減らせるという、口腔内環境改
善の重要性を再認識する結果である。

“なぜ”を知ったら患者さんの口腔ケアが快適に!

“ベッドを起こすと安全に口腔ケアができる”と書かれているのを見つけ、Fさ
んはさっそく実行しました。ところが和也さんは、相変わらずゴホゴホと苦しそ
う……。Fさんは申し訳ない気持ちになり、「どうしたらいいのだろう」と考え
込んでしまいました。

 その数日後、Fさんは先輩看護師が和也さんの口腔ケアをしている様子を見て
驚きます。
「和也さんがむせていない!」
 Fさんはすぐに先輩に声をかけ、どうすればむせずに口腔ケアができるのかを
尋ねました。

「患者さんの顔が少し下を向くようにすると、唾液を誤嚥しにくくなるの」
 先輩の回答に、Fさんはドキッとしました。“ベッドを起こす”という形だけ
を実践していたことに気づいたからです。

 翌日からベッドを起こし、さらに和也さんに少し下を向いてもらってから口腔
ケアを開始。するとむせることなく終了できたのです! 和也さんは「ありがと
う」とにっこり笑いました。

 今までは、方法の導入だけに集中しがちだったFさん。これを機に、なぜその
方法が患者さんに有効なのかを考えるようになったといいます。

食事習慣や歯磨きの見直し必要 飲食物の酸で歯が溶ける「酸蝕歯

酸の強い飲食物を口にすると、口の中は酸性になる。通常は唾液の働きで中性に戻り、唾液に含まれるカルシウムなどで歯のエナメル質を修復(再石灰化)してバランスが保たれている。しかし、ワインなど酸性の飲み物をチビチビと長時間にわたって飲むと、歯が酸にさらされる時間が長くなり、酸蝕歯のリスクが高くなる。食べ方、飲み方が問題になってくる。
 飲食物の摂取の仕方が適切でないと、酸によって歯が溶け、さらに歯を食いしばるなどの悪い癖が、歯を磨耗させてしまう。
                産経新聞 2011.11.15

歯磨きの水が染みる! 冷たい水が染みるのは、知覚過敏かもしれません。

歯磨き後のすすぎで、冬の水道水が染みる。これは知覚過敏の可能性がある。知覚過敏とは何らかの理由で歯のエナメル質が磨耗し、中の象牙質が露出することで冷たい水などの刺激を感じる症状です。理由はいくつかあり、虫歯によるもの、ブラッシング時の力が強いなど間違った歯磨きによるもの、歯ぎしりなどでかみ合わせのバランスが崩れている。
 歯周病や加齢で歯茎が後退している、などです。知覚過敏は放置していては治りません。むしろ少しずつ進行するので、気づいたらすぐに歯科医のチェックを受けてください。
                クロワッサン 12.3月

内臓や血管に大ダメージ じつは怖い睡眠時無呼吸症候群

就寝中に無呼吸や、呼吸量が低下する低呼吸を繰り返す睡眠時無呼吸症候群。肥満などでのどの一部が狭くなり、軌道が閉じてしまうことで生じる。この病気にかかると、睡眠をしっかり取ることができないため、日中の激しい眠気を引き起こす。しかし、それはこの病気の一つの側面にすぎない。研究でわかったのは、内蔵や血管に大きな負担をかける病気だということ。じつは命にかかわる、重大な病気なのだ。
 百村伸一・自治医科大学付属さいたま医療センター副センター長は、「無呼吸のあいだ肺での酸素の取り込みと二酸化炭素の排出が止まってしまう。そのため、血液中の酸素が不足し、二酸化炭素が増加する。これがさまざまな臓器に悪影響を与える」と警告する。
        週刊ダイヤモンド 11.12.31 12.1.7 新年合併号

「食いしばって」生きてませんか?

30代の女性が虫歯などで治療に来てチェックをすると、最近気になるのが「食いしばり」。治療歯の詰め物が削れていたり、歯茎が退縮していたり、程度の差はあれ兆候のある人が本当に多いんです。「食いしばっている」ときの力は、歯科矯正時に歯にかかる力の数十倍に。主な原因は、噛み合わせの悪さとストレス。ストレス発散のための生理的な情動行動のひとつでもいえるでしょう。
 メカニズムは明確ではありませんが、「食いしばり」は今を生きるほとんどの人がしていると言っても過言ではない現代病のひとつ。ただ、無自覚な人が圧倒的に多いのも事実。
 「食いしばり」と同時に「歯ぎしり」の可能性もチェックすべきでしょう。「歯ぎしり」は睡眠中に行い、「食いしばり」は日中、夜間にかかわらず無意識のうちに行っています。日常的に顎が正しい位置にある場合、上の歯の裏の部分に舌が来るので、上下の歯はぶつかり合うことはありません。しかし、顎が歪むと噛み合わせが悪くなったり、歯が割れたり、詰め物が取れたり、と歯だけでも悪影響がたくさん。むしろ、今挙げた症状で治療に来て、原因が「食いしばり」とみつかることもあります。
                 ヴェリー 11.9月

エナメル質を守るための4ヵ条

○だらだらと間食しない・・・ものを食べるたびに口の中は酸性に傾く。口の中が酸性状態にある時間を短くするには”だらだら食べ”は禁物だ。
 ○飲食後、水やお茶を飲む習慣をつけよう・・・いわゆる”アルカリ性食品”といわれるものでも、食後、口の中は必ず酸性に。食事の後は水やお茶を口に含む習慣をつけよう。
 ○かむ回数を増やして唾液の分泌を促進・・・唾液は最良の中和剤。加齢やストレス、薬の服用によって唾液の分泌量が低下することがあるが、かむ回数を増やすことで唾液量は増やせる。ガムをかむのもいいが砂糖を使っていないものを選ぼう。
 ○歯磨き剤はフッ素入り歯ブラシは軟らかめで・・・食後はしっかり水で口をすすいでから歯磨きを。こしのある軟らかめの歯ブラシ、歯磨き剤は低研磨性でエナメル質を強化するフッ素入りを。「歯磨きは、歯を”磨く”のではなく、口の中を優しく”掃除・クリーニング”するものと心得て」
                  日経ヘルス 12.4月

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