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格言「患者の歯の本数は、生活習慣病の数に反比例する」の賛否は?

反対意見
全く歯を磨かず虫歯ゼロなど、個人差が大きい
歯の強さ(虫歯になりやすい、欠けやすいなど)には、個人差があります。全く歯を磨かないのに、虫歯が全くない知人もいれば、ものすごくケアをしているのに、歯にトラブルが起こり、結果徐々に本数を失っていく人も知っています。歯の残存本数は平均余命や認知症の発病に影響があることや、歯周病が様々な感染性合併症の要因になることも因果関係を理解できますが、生活習慣病が直接歯の残存数に関連があるとは思えません【脳神経外科】

8020財団 高橋理事長「8020の再活性化図る」 評議員会で意気込み語る

8020推進財団の高橋英登 理事長は、「8020の再活性化を目標とする」と述べ、歯の数を残すだけでなく機能にも焦点を当てた運動を展開していくとの考えを第25回評議員会で示した。

 高橋理事長は挨拶で、8020運動が国内だけでなく、海外でも周知され、達成率51.6%になったものの、「歯があっても機能がなければ意味がないのではないか」「活動の神髄が国民に伝わっていないのではないか」などの意見もあると紹介。「国民が美味しく食べて、人生の最期の日まで幸せに暮らせるのが会の目標ではないかと思う」と語り、歯の数を残すステージからステップアップして、義歯も含めて咀嚼の回復、機能を付加するところに焦点を当てて運動を進めていく必要性を強調。

 「8020が新時代を迎えたと言えるような会にしていきたい」と8020運動の新展開を図っていくと意気込みを語った。


【歯科通信】

8020達成率は微増の51.6%

令和4年歯科疾患実態調査の結果(概要)が6月29日に厚労省より公表され、8020達成者率は51.6%(前回平成28年調査では51.2%)だった。45歳以上で20本以上の歯を有する者の割合は、年代別にみると一部を除いて増加傾向で、男女別では大差ないものの45~49歳、55~59歳をのぞいて女性の方が高くなった。

 平均現在歯数をみると、平均20歯を保有する年齢群は70~74歳へと前回の65~69歳と比較し、より高くなった。


【歯科通信】

歯科健診を職場で提供すると欠勤日数が改善

 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 健康推進歯学分野の増子紗代 大学院生、財津 崇 助教、相田 潤 教授の研究グループは、職場における歯科健診は歯科受診による欠勤日数の低下と関連することを世界で初めて明らかにした。6月24日、国際産業衛生誌「ジャーナルオブオキュペーショナルヘルス」のオンライン版で発表された。

「研究のポイント」
☆職場で歯科健診を受けた人は、歯科医院で歯科健診を受けた人に比べて、歯科受診による欠勤が少ないことが明らかになった。
☆職場で歯科健診が提供されている場合、健康教育や歯科疾患の早期発見・早期治療により、欠勤が少なくなる可能性がある。
☆歯科健診を職場で提供すると欠勤日数の改善があるため、産業保健や健康経営の中に歯科保健を入れていく一つの論拠になりうる。


【山田 宏のデンタルマガジン-Evidence Check】

「歯周病が全身の健康に及ぼす影響とは?」

大阪大村上氏教授、歯周病についてギネスブックに全世界で最も患者が多い感染症であることが掲載されていることを紹介しました。そして、歯周病のメカニズムなどを説明し、歯周組織の健康は、「体の抵抗力」と「歯周病菌の勢い」のバランスで決まり、歯周病菌の勢いが勝ったり体の抵抗力が減弱すると、歯周病が発症・進行すると述べました。さらに歯周病の発症・進行に影響を及ぼすリスク因子として、
環境因子では生活習慣、喫煙、ストレス等、宿主因子は遺伝的要因、
全身疾患、免疫能等、細菌因子として歯周病原細菌、プラーク停滞
因子を挙げました。
そして、歯周病は、誤嚥性肺炎、糖尿病、早産・低体重児出産、
アルツハイマー型認知症など全身の健康に影響を及ぼす可能性があることを指摘し、全身の健
康を確立するためにも「お口の健康」の確立が大事であると話しました。

今すぐできる 100 年 health の健康寿命対策

世界口腔保健学術大会記念「第 28 回口
腔保健シンポジウム」(主催:日本歯科医師
会(以下、日歯)、協賛:サンスター株式会
社)が 7 月 8 日、「今すぐできる 100 年
health の健康寿命対策 ~歯周病から考え
る全身の健康~」のテーマで開催され、会
場 220 名、オンライン 1,000 名の計 1,220
名が参加しました。
主催者挨拶で、日歯の高橋英登会長は、
国民が健康で長生きし、良い人生を送れる
ようにすることが日歯の大きな目標であ
ると話しました。また、海外と比較して日
本の皆保険制度の素晴らしさを強調しな
がら、人生の最期まで自分の歯で食べられ
るようにわれわれは支援していきたいと述べました。
シンポジウムは、パネルディスカッションと基調講演で構成。司会は、元 NHK エグゼクティ
ブアナウンサーの石澤典夫氏が担当し、第 1 部のパネルディスカッション「100 年 health を口
から考える」では、山口県歯科医師会会長の小山茂幸氏と元プロ野球選手の鳥谷敬氏がパネリス
トを務めました。次の基調講演「歯周病が全身の健康に及ぼす影響とは?」では、大阪大学大学
院歯学研究科教授の村上伸也氏、最後の第 2 部のパネルディスカッション「健康寿命延伸のた
めの歯周病対策」では、村上氏、小山氏、鳥谷氏がそれぞれ登壇しました。

令和6年度同時改定に向けた歯科医療について議論

第 549 回中央社会保険医療協議会総会が 7 月 12日、都内で開催され、
令和 6 年度同時報酬改定に向けた議論として、「在宅(その 1)」「歯
科医療(その 1)」について議論が行われました。
総会では、厚生労働省から資料説明が行われた後、日本歯科医師会副
会長の林正純委員が、今後の歯科訪問診療の在り方、かかりつけ歯科医
機能や医科歯科連携の推進等について、論点に基づき意見を述べました。

令和 6 年度制度・予算要望書を加藤厚労相に提出

日本歯科医師会は 7 月 11 日、加
藤勝信・厚生労働大臣を訪問して、
令和 6 年度制度・予算に関する要望
書を提出し、国民皆歯科健診の実効
化に向けた環境整備などについて理
解を求めました。面談には、高橋英
登会長、瀬古口精良専務理事、山本
秀樹常務理事が出席しました。
また、高橋会長と日本歯科医師連
盟の太田謙司会長は同日、改めて加
藤厚生労働大臣と面談し、重ねて要
望しました。
要望では、義務化されている歯科健診は、母子保健法に基づく 1 歳 6 ヶ月児
や 3 歳児の乳幼児歯科健診、学校保健法に基づく幼稚園から高等学校までの学
校歯科健診のみにとどまっていることを述べました。

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