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療養者らの歯磨きや治療

口腔ケア」という言葉を聞いたことはありますか。口腔ケアとは、口の中を清潔に潤った状態に保つことを目的として、主に施設に入所している人や、病気療養中(入院、在宅を含む)の人などを対象に行われる口の中のケアのことをいいます。
 口腔ケアは、大きく分けて「専門的ケア」と「一般的ケア」と呼ばれるものがあります。「専門的ケア」には、歯科医師や歯科衛生士らによって行われる、いわゆる歯科治療も含まれます。例えば、虫歯の治療や歯石を取る治療、歯周病の治療や管理などです。
              福島民友 2011.12.9

”歯科口腔保健法”推進へ検討進む

平成23年度都道府県歯科医師会地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会が12月14日(水)、歯科医師会館で開催され、昨年8月2日(火)に成立し、同10日(水)に公布・施行された「歯科口腔保健の推進に関する法律」(歯科口腔保健法)の推進に向けて、口・日歯双方で検討をすすめていることが示された他、本年4月1日(日)から施行・配布予定の母子健康手帳の改定経緯やその内容について確認した。
              日歯広報 1月25日

口腔内HPV感染率、男性で高い

米国国民健康栄養調査(NHANES)から14-69歳の男女5579人を対象に、口腔内ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染率を横断研究で調査。全体の感染率は6.9%だった。年齢別では30-34歳で7.3%、60-64歳で11.4%と二峰性を示した。男性は女性より有意に高かった(10.1%対3.6%、P<0.001)。

お口の健康で心臓発作リスク低下

定期的に歯科医院を訪れ、歯石を取ってもらうと心臓発作のリスクが最大24%低下する。台湾での研究が示した。米フロリダ州オーランドでのアメリカ心臓協会(AHA)の会合でこのほど発表された研究によると、歯石除去の処置は脳卒中のリスクも13%減らした。
 またスウェーデンで行われた別の研究結果によると、歯周病から心臓発作、鬱血性心不全、脳卒中のリスクが予測できる。通常、成人の永久歯の本数は32本だが、7999人の歯周病患者を調査したところ、歯の本数が21本以下の被験者では心臓発作のリスクが69%高かった。また、歯周ポケットが深い歯の本数が多い人では、心臓発作のリスクが53%高かった。
 残っている歯の本数が少ない人は鬱血性心不全のリスクが高く、歯茎からの出血が多い場合には脳卒中のリスクが高かった。
          フジサンケイビジネスアイ 2011.12.6

顎変形症について

顎変形症(がくへんけいしょう)とは、上あごや下あご、あるいはその両方の大きさや形、位置などの異常によって、顔面の変形とかみ合わせの異常を起こしている状態を言います。症状は千差万別ですが、顔の変形の程度、かみ合わせの異常の程度から、口腔領域の機能に大きな問題があると判断された場合に外科手術によってあごの骨の位置関係の改善を行います。
顎変形症と診断された場合、手術前に歯の矯正(術前矯正治療)も必然的に行うことになります。これは、術前矯正治療によって執刀の際に骨を移動する分量を正確にするのと、手術後に速やかに口腔領域の機能を正常にするためです。この術前矯正治療には通常1~2年の期間がかかります。
             北海道経済 2月号 №518

放射線治療

放射線治療は、単独でも外科手術との組み合わせであっても口腔・咽頭がんの術後の結果をすばらしく改善させる。しかし、放射線治療は、続いて起こる唾液分泌減退によりQOLに著しい影響を及ぼし、防御率を向上するために化学療法が追加されると、さらなる負の影響を与える。これに伴って起こる粘膜炎は、口腔健康、口腔衛生、適切な栄養摂取の維持を困難にし、感染症併発や痛みをさらに拡大させてしまう。加えて、病変の発生は疾患を引き起こす口腔内微生物叢を増加させる傾向にある。
 この日和見性の異常増殖は口腔内の状況悪化を示しており、特にカンジダ、そして通常は正常細菌叢と宿主の応答反応により対処される外部の細菌がコロニー形成を引き起こす。
 酵母と嫌気性微生物は、癌患者のバイオフィルムにおいて異常増殖することが多く、そのため患者の状態に適合する緊急の抗感染対策立案が必要になる。同時に、それは減少した唾液量の回復と口腔の快適感向上にも寄与するものでなければならない。このことは、放射線治療に多く併発する粘膜炎が発生した際に特に重要である。

「歯科口腔保健の推進に関する法律」成立記念シンポジウム 富野 晃会長 パネリストとして出席

来たる平成24年2月11日(土)午後2時より東京国際フォーラムにおい
て、日本歯科医師会主催の標記シンポジウムが開催される。「歯科
口腔保健の推進に関する法律」の基本理念や意義について参加者に
分かりやすく説明するとともに、歯・口腔の健康や大切な機能につ
いてともに考える内容となっている。全国で2番目に歯科口腔に係
る条例が制定された自治体の歯科医師会長として、富野会長が地元
での取り組みなどについて述べる。

来賓:厚生労働大臣(予定)
対談:料理研究家 辰巳 芳子氏、大久保 満男日本歯科医師会長

その他のパネリスト
新潟県知事 泉田 裕彦氏
厚生労働省医政局歯科口腔保健推進室長 小椋 正之氏 他

がん患者の口内ケア 広島大

広島大病院(広島市南区)は平成24年1月から、がん患者たちの口
腔内のケアを支援する「連携口腔ケアサポートチーム」を発足させ
た。口腔内の感染症を予防し、患者の生活の質を高めるのが狙い。
がん患者は抗がん剤や放射線治療などで免疫力が落ち、口腔内の細
菌が繁殖しやすい。むし歯や口内炎を発症したり、肺炎などの合併
症を起こしたりする可能性が高いため、歯石や細菌を除去するケア
が重要となる。同病院はこれまで入院患者を対象に、手術前後にケ
アをしてきた。術後、口腔内の痛みで食事ができず、より免疫力が
落ちる事態を防ぐためだったが、退院後までケアが行き届かない課
題があった。新チームは、医師と歯科医師、歯科衛生士、看護師た
ち約10人でつくる。病院内の医科・歯科の連携強化に加え、地域の
歯科医師とのつながりを深め、継続的なケアができる態勢づくりを
進める。中心メンバーとなる同病院口腔総合診療科の西裕美助教
(38)は「口の中への関心を患者さんに持ってもらい、良い状態を
保てるようにしたい」と話している。

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